(71) 「FD改竄事件」から見えること
D様
静かに・・・、
無彩色の空が広がっています。
木々たちは息を潜め、ひんやりした空気は微動だにしません。
耳を澄ませば、町の喧騒は確かに聞こえるのだけれど・・・
時間が止まってしまったかのような錯覚に戸惑いつつ、
私は一人、パソコンのキーボードを叩いています・・。
さて、D様 ー。
この地の原子力発電所で、今月からプルサーマル計画が始まりました。
これは、使用済みウランを再処理して作る「MOX燃料]による発電で、事故の危険性が高いと言われています。
また、今回稼動された原子炉は、34年も前に作られたもので、危険性は更に増しています。
この計画に慎重で、頑として稼動を認めなかった前知事が失脚し、その後、就任した知事の下で、計画は一挙に進められたのです。まさに、あれよあれよと言う間の稼動開始です。
この計画に反対の声を上げたのは、この地方の人口の少なさを鑑みても、ごく僅かでした。
稼動開始日に、10人ほどが発電所の門前に集まった程度です。それも、近隣のI市に所在する市民団体で、
原発が立地する市町村での反対運動は、私が知る限りではありません。
県は、安全性に関しては、様々な条件を課してあり、問題はないと言いますが、文言どおりに信じていいものなのか ー 疑問を持たざるを得ません。
10年ほど前 ー。
当時、私が経営をしていた会社で、運転手を募集したことがありました。
何人かが履歴書を持って面接に来ました。
その中の一人に、20代前半の男性がいました。
私は、履歴書を見て ー 、
「前はT電力にいたのね。原発だったら給料は良かったでしょう?
どうして辞めたの?」と、訊きました。
すると、どこかヤンキー風の面影がある彼は・・、
「ヤバイすよ、あそこは ー 。髪の毛が抜けちゃってる人とかいるんですよ。若いのにペロンですからね。
病院に行っても、別な病名が付けられるらしいすよ。俺、長くいる所じゃないなって思いましたよ。」
彼は、あっけらかんと話すのでした。
私は、唖然と、彼の顔を見ていただけでした・・・。
その後、まもなくT電力の長期に亘る「トラブルを隠し」が判明しました。
あまりにも杜撰だった原発の管理・・・前知事は憤り、プルサーマル計画を凍結させました。
計画は、頓挫する事態となったのです。
その後、プルサーマル計画は、遅々として進まない状態が続きました。
そんな中での知事の逮捕・・・「福島県知事汚職事件」と言われています。
この事件は ー。
知事の弟が、自社の土地を、建設会社に不当な高値で売却した ー とされた収賄事件です。
この会社が県の工事を受注していることから、土地の「時価」と「売却額の差額」が収賄とされました。
検察は、工事入札の際に、知事の「天の一声」があったとしたのでした。
東京地方検察庁特別捜査部が担当し、前知事や県庁の幹部らが逮捕されました。
1審は有罪判決 ー 前知事は控訴しました。
そして、控訴審が行なわれ・・・。
高裁判決を簡略に言えば ー、
「特定建設会社に受注させる行為は、県の職務に対する社会の信頼を失墜させた。しかし、知事の弟の土地売買に おける利益(時価との差額)は認められない。」というものです。
つまり土地売買の違法性は認定されなかったものの、建設会社が県の工事を受注するにあたり、
いわゆる「天の一声」は、あったとされたのでした。知事は、自分に何らの利益もないままに、特定企業に受注させたというのですから、不可解な判決です。
この事件で、東京地検から事情聴取された福島県庁幹部は、
「自分は談合などに関して供述しなかったのに、担当検事は言っていないことまで記して供述調書を作成した」と、述べています。
この県庁幹部の事情聴取を担当したのが、前田恒彦検事 ー 今、「証拠改竄事件」で逮捕されている前田容疑者でした。
さて、D様 ー。
不正郵便事件は、検察のでっち上げであったことが判明しました。
この事件は、自称障害者団体「凛の会」の会長・倉沢邦夫被告が、厚労省元係長に対し、郵便料割引きに必要な証明書の発行を依頼し、不正にその発行を受けたというものです。
「郵便料金割引制度」の偽証明書の発行は、厚労省元係長(上村勉被告)の単独犯行であったにも関わらず、 検察は、村木厚子氏を巻き込んだ虚構の事件を組み立てたのです。
ターゲットは、民主党の石井一氏だったと言われています。
現に、この事件は、総選挙が迫っていた昨年の春に表面化して来ました・・・。
まず、大阪地検特捜部は、昨年2月から4月のにかけて、
「凛の会」の倉沢被告を始め、ダイレクトメール発送に関与した広告主や、広告会社の関係者を逮捕しました。
「凛の会」は、不正に発行された証明書を使い、2006年~2008年の間に、ダイレクトメール約3180万通を発送したのでした。広告主は11社に及び、正規の支払いとの差額は37億5千万円に上りました。
そして、5月に ー。
偽証明書を発行した上村勉被告(厚労省係長)が逮捕されました。
検察はこの時点で、村木氏や石井氏を巻き込んだストーリーを作り上げていたと思われます。
上村被告は、公判において
「単独でやった。検察には何度もそう言ったが聞いて貰えなかった。」と証言をしています。
上村被告が言うように、検察が作成した彼の供述調書は、「村木氏の命令で作成した」との内容になっています。つまり検察は、上村被告の供述調書をストーリーにそって作文し、強引に認めさせたのです。
検察が、初公判で読み上げた「冒頭陳述書」には、まことしやかにその様子が書かれています。
(以下引用:()内は筆者記)
6月上旬、上村(厚労省元係長)は、被告(村木氏)に問題点を伝えた上で、それでも発行していいか指示を仰いだ。被告は、「先生からお願いされて部長からおりてきた話だから、決裁なんかいいんで、すぐに証明書を作ってください。上村さんは心配しなくていいから」などと告げた。
上村は6月上旬、深夜に書面を作り、翌早朝ごろ、企画課長の公印を押して5月28日付の虚偽の証明書を作成し、被告に手渡した。
被告は、部長に発行を伝え、部長は国会議員に電話で報告した。
被告は、証明書を受け取りにきた倉沢に「何とかご希望に沿う結果にしました」と言いながら証明書を交付した。
上村は稟議書だけでも残した方が言い訳しやすいと考えたが、
被告は「もう気にしなくていいですよ。忘れてください」などと告げた。 (引用終了)
まことしやかであり、唖然とさせられます。
検察は、誰も言ってないことを言ったとして、上記書面を作り上げたのです。
特に下線部分の記述などは、小説家も顔負けの作文力です。
しかし、上村被告が証明書を作成した時のフロッピーディスクの内容は、このストーリーの時系列とは一致しませんでした。村木厚子氏も、上司の塩田元部長も、石井一氏も、上村勉被告も・・・全てがこの検察のストーリーを否認し、そして、フロッピーディスクが彼らの否認を裏付けていたのです。
中学生にでも、この事件の真相は見えるはずでした・・・。
検察にも見えないはずはないのです。
しかし、あろうことか前田容疑者はそのFDを改竄したのでした。
事実を曲げてまで、ストーリーに沿って有罪にしようとする強い意志が見えています。
それまで真摯に生きてきた女性に無実の罪を着せ、積み上げてきたキャリアを踏みにじり、人生を台無しにしてまで・・・ストーリーにこだわったのです。
D様 ー。
検察のこのような手法は、この事件だけなのでしょうか?
今に始まったことではない ー と思っている国民は多いはずです。
この国に張り巡らされている統治システムは、現体制の足元を少しでも揺らす動きがあれば、敏感に反応します。警護の歯車が動き始めるのです。
この事件が表面化してきた昨年春は、まさに総選挙前夜 ー。
従順にこの統治体制を守ってきた自公政権が、覆されようとしていました。
そんな時期に、小沢一郎氏、石井一氏の周辺者が逮捕されていきました。
「凛の会」会の倉沢被告は、かつて石井氏の秘書をしていました。
石井氏は村木氏の裁判において、下記の証言をしています。
(以下引用:表現は一部変更)
「本事件に関わった倉沢を知ってますか?」と、弘中弁護士の質問が核心に触れ始めた。
「勿論!」と、石井氏が答える。
「どんな人でしたか?」
「1982年に秘書公募で採用した。礼儀正しい人だったが、1年後の選挙で私が落選した時に事務所を離れ、その後、職を転々とした後、弟(石井一二氏)の秘書になったので、私にとっては、弟の秘書という印象が強い。」
更に ー 、
「1年で辞めたので、重要な仕事は担当していない。」とも石井氏は答えた。
そして、石井氏は、 倉沢被告が自分にとって重要人物ではないと ー。
「彼は、私のインナーサークルの人ではない。奥さんが働いて支えてるとも聞いたし、失礼な言い方になるが、
職を転々としてるので、どこで何をしてるか知らない。いわば周辺の人だ。」と ー。 (引用終了)
その後、石井氏は、「倉沢氏とは、年平均で1~2回しか会っていない。それも事務所に顔を出す程度です。」とも証言しています。
更に、検察が描いたストーリーを崩す石井氏の証言が続きました。
「あなたは、厚労省社会援護局元部長の塩田幸雄氏との面識はありますか?」
との質問にはー、
「覚えがありません。長年議員をしていると、相手は僕を知っててもこちらは記憶がないということが、いくらで もあります。塩田さんというのは直接会ったこともないし、顔も思い浮かばない。」
「では ー。平成16年2月下旬頃、あなたが塩田氏に、障害者団体の件で相談が行くので、よく聞いてやって欲し いと、電話したことは?」
「全くありません。働きかけなど一切していません。」
しかし、「そのようなことが、あたかも有ったような報道が多々なされ・・・」石井氏は、週刊誌を名誉毀損で訴えたのでした。
(以下引用)
「訴訟など起こしたくなかったっんですが・・・」石井氏の声のボリュームが少し上がる。
「報道がなされた2009年春は総選挙前の大変な時期ですよ。まして党副代表でしたから。
その時期に、新聞、TV、週刊誌などで毎日毎日、身に覚えのないことが報道され、カメラやマスコミがいつも ついてくる。そんな状況が続いて本当に困りました。
そのうち「キャリアウーマンが私の依頼に抗しきれなかった!」などというタイトルが、地下鉄の中吊りにも載 る有様で・・・」石井氏は真剣に訴える。
しかし「ついには男女関係でもあるのかという電話までかかってくるようになり・・・」と話しはじめると、廷内のあちこちで笑いが起きる。
「まぁ、そのような訳で弁護士に相談して、身の潔白を証明するために週刊誌を訴えたのです。」 (引用終了)
石井氏の上記証言から、検察のリークによりマスメディアが動かされていることが分ります。
しかし、石井氏は、自分の日々の行動を、逐一、手帳に記録していました。
勿論、氏が厚労省の塩田元部長に働きかけたという平成16年2月25日の行動も記録されています。
この日、石井氏はゴルフをしていたのでした。
しかし、不可解なことに、
検察側が提出した倉沢被告の手帳の記述は、「13時 石井一、木村」となっているのです。
法廷内に掛けられた大きなディスプレイに、手帳のその部分が映し出されました。
弁護士が、この記述について石井氏に質問しました。
「これが本事件にあなたが関与している・・・口添えを依頼され、厚労省に働きかけた、という疑いに繋がってる のですが、あなたはこの日、倉沢と会われてますか?」
石井氏は ー、
「絶対ありえません。私は過去40年間、その日の出来事を手帳に記録してますから・・・200冊になるんですよ。
それを確認してもらえれば分ります。」
この石井氏の証言を得た村木氏の弁護士は、この手帳を証拠として採用するよう裁判長に要請しました。
すると・・・。
(以下引用)
検事が「異議あり!」と大声で叫びながら立ち上がる。公判前整理手続で証拠採用していないものを、突然出すな、というのが検事の言い分だ。「採用できません!」検事の顔が真っ赤になる。「ダメです!」「認められません!」
「では、証拠採用が必要な理由を述べます。」と弘中弁護士が冷静に話し始める。
「まず何より、石井氏の関与を言ってるのは検察官です。これを争う場で、否定材料を提出するのは、当たり前で はないですか?」。
立ち上がった検事は、着席するのも忘れて、真っ赤な顔のままで弘中氏を見つめている。(引用終了)
この手帳の記述は、石井氏が事情聴取を受けた際に、担当した前田容疑者に見せています。
しかし、前田容疑者はろくに確認もしなかったといいます。
しかし、D様ー。
ここでひとつ疑問が生じます。
「凛の会」の倉沢被告の手帳に書かれていた2月25日の「13時 石井一」という記述は何なのでしょう・・・?
何故、そんな記述が残っているのでしょうか。
倉沢被告を「脅し、すかし」して、検察のストーリーに沿った記述を加えさせた・・・
FDの改竄などを鑑みれば「有り得ない」 ーとは言えないのです。
石井氏は、証言の最後に ー、
「私は、この裁判の結果は、検察庁の倫理・存在(意義)を問うていると思っている。検察が、公正無私で善であ ることを、私は希望している。」と、語ったのでした。
D様 ー。
検察による証拠改竄 ー 私は、これは前田容疑者の個人の犯罪ではなく、
検察という組織が長年培ってきた体質から吹き出た「膿」であると考えています。
そして、検察は、この「膿」をまだまだ内包しているはずだと ー。
それは ー、
権力を監視し、その暴走を食い止める責務がある、マスメディアの腐敗ともリンクしています。
検察は、三井環氏の「裏金問題の告発」をなりふりかまわず阻止し、あろうことか、三井氏をでっち上げの事件で逮捕したのでした。国民から与えられた「正義の剣」は、それを持つ者の汚れた手により、不正義のために使われたのです。
そして、臆面もなく、氏に有罪判決を出した裁判所 ー。
それを、ろくな批判もしなかったマスメディア・・・この国の法治システムは、悪を罰するよりも、現体制に不都合な者を排除する機能が優先しているのです。
さて、D様 ー。
今、この国の至るところから、組織犯罪を訴える被害者の声が上がっています。
公安Kには、それを捜査する役務があるはずー。
しかし、この組織はこれを捜査するどころか、封殺すべく躍起になっているのです。
何故・・・?
ここにも、「膿」を内包した組織の実体が垣間見えています・・・。
************************************************
さて、D様ー。
3年前の4月のことです。
私は、仮事務所として借りていたI市のマンションの一室にいました。
夕方6時頃 ー 玄関のチャイムが鳴りました。
防犯チェーンを掛けたまま、ドアを開けると ー 。
そこにいたのは、50代らしき男 ーそして、その後ろに、男女が二人・・・。
私は、彼らが来た用件を悟りました。
「逮捕・・・ですか?」
すると、一瞬の間を置き、一番前の男が口を開きました・・・。
D様、この続きを次回に書かせて頂きます。
ただ、次回の手紙は再来週に届くと思います。
日に日に秋が深まっています。
不順な天候にご自愛くださいますようー。
2010.9.30
万 留 子
**********************************************()
<追伸>
D様 ー。
ブログへの妨害がエスカレートしています。
パソコンのディバイスに放電が頻繁に行なわれるようになりました。
何の異常もないのに、突然、バッテリー切れの表示が出て、画面が真っ暗になります。
すぐ、スイッチを入れ直すと元の画面が現われます。
放電が行なわれているのです。
このような機器の存在はすでに、一般には知られていることで、
それが行なわれていることは確かだと思います。
近隣のアジト・・・。
この組織犯罪においては、近隣にアジトを設置することが知られていますが、
そこから様々な加害行為が行なわれているのです。
つまり、私の書くことがこの組織犯罪者たちにとり、不都合な内容なのでしょう。
この犯罪に実態の一端が、図らずも露呈しています。
この実態は今、社会に広まりつつあるのですが、この犯罪者たちは国民に注視されている自覚がありません。
相も変わらず卑劣な犯罪を続けているのです。


静かに・・・、
無彩色の空が広がっています。
木々たちは息を潜め、ひんやりした空気は微動だにしません。
耳を澄ませば、町の喧騒は確かに聞こえるのだけれど・・・
時間が止まってしまったかのような錯覚に戸惑いつつ、
私は一人、パソコンのキーボードを叩いています・・。
さて、D様 ー。
この地の原子力発電所で、今月からプルサーマル計画が始まりました。
これは、使用済みウランを再処理して作る「MOX燃料]による発電で、事故の危険性が高いと言われています。
また、今回稼動された原子炉は、34年も前に作られたもので、危険性は更に増しています。
この計画に慎重で、頑として稼動を認めなかった前知事が失脚し、その後、就任した知事の下で、計画は一挙に進められたのです。まさに、あれよあれよと言う間の稼動開始です。
この計画に反対の声を上げたのは、この地方の人口の少なさを鑑みても、ごく僅かでした。
稼動開始日に、10人ほどが発電所の門前に集まった程度です。それも、近隣のI市に所在する市民団体で、
原発が立地する市町村での反対運動は、私が知る限りではありません。
県は、安全性に関しては、様々な条件を課してあり、問題はないと言いますが、文言どおりに信じていいものなのか ー 疑問を持たざるを得ません。
10年ほど前 ー。
当時、私が経営をしていた会社で、運転手を募集したことがありました。
何人かが履歴書を持って面接に来ました。
その中の一人に、20代前半の男性がいました。
私は、履歴書を見て ー 、
「前はT電力にいたのね。原発だったら給料は良かったでしょう?
どうして辞めたの?」と、訊きました。
すると、どこかヤンキー風の面影がある彼は・・、
「ヤバイすよ、あそこは ー 。髪の毛が抜けちゃってる人とかいるんですよ。若いのにペロンですからね。
病院に行っても、別な病名が付けられるらしいすよ。俺、長くいる所じゃないなって思いましたよ。」
彼は、あっけらかんと話すのでした。
私は、唖然と、彼の顔を見ていただけでした・・・。
その後、まもなくT電力の長期に亘る「トラブルを隠し」が判明しました。
あまりにも杜撰だった原発の管理・・・前知事は憤り、プルサーマル計画を凍結させました。
計画は、頓挫する事態となったのです。
その後、プルサーマル計画は、遅々として進まない状態が続きました。
そんな中での知事の逮捕・・・「福島県知事汚職事件」と言われています。
この事件は ー。
知事の弟が、自社の土地を、建設会社に不当な高値で売却した ー とされた収賄事件です。
この会社が県の工事を受注していることから、土地の「時価」と「売却額の差額」が収賄とされました。
検察は、工事入札の際に、知事の「天の一声」があったとしたのでした。
東京地方検察庁特別捜査部が担当し、前知事や県庁の幹部らが逮捕されました。
1審は有罪判決 ー 前知事は控訴しました。
そして、控訴審が行なわれ・・・。
高裁判決を簡略に言えば ー、
「特定建設会社に受注させる行為は、県の職務に対する社会の信頼を失墜させた。しかし、知事の弟の土地売買に おける利益(時価との差額)は認められない。」というものです。
つまり土地売買の違法性は認定されなかったものの、建設会社が県の工事を受注するにあたり、
いわゆる「天の一声」は、あったとされたのでした。知事は、自分に何らの利益もないままに、特定企業に受注させたというのですから、不可解な判決です。
この事件で、東京地検から事情聴取された福島県庁幹部は、
「自分は談合などに関して供述しなかったのに、担当検事は言っていないことまで記して供述調書を作成した」と、述べています。
この県庁幹部の事情聴取を担当したのが、前田恒彦検事 ー 今、「証拠改竄事件」で逮捕されている前田容疑者でした。
さて、D様 ー。
不正郵便事件は、検察のでっち上げであったことが判明しました。
この事件は、自称障害者団体「凛の会」の会長・倉沢邦夫被告が、厚労省元係長に対し、郵便料割引きに必要な証明書の発行を依頼し、不正にその発行を受けたというものです。
「郵便料金割引制度」の偽証明書の発行は、厚労省元係長(上村勉被告)の単独犯行であったにも関わらず、 検察は、村木厚子氏を巻き込んだ虚構の事件を組み立てたのです。
ターゲットは、民主党の石井一氏だったと言われています。
現に、この事件は、総選挙が迫っていた昨年の春に表面化して来ました・・・。
まず、大阪地検特捜部は、昨年2月から4月のにかけて、
「凛の会」の倉沢被告を始め、ダイレクトメール発送に関与した広告主や、広告会社の関係者を逮捕しました。
「凛の会」は、不正に発行された証明書を使い、2006年~2008年の間に、ダイレクトメール約3180万通を発送したのでした。広告主は11社に及び、正規の支払いとの差額は37億5千万円に上りました。
そして、5月に ー。
偽証明書を発行した上村勉被告(厚労省係長)が逮捕されました。
検察はこの時点で、村木氏や石井氏を巻き込んだストーリーを作り上げていたと思われます。
上村被告は、公判において
「単独でやった。検察には何度もそう言ったが聞いて貰えなかった。」と証言をしています。
上村被告が言うように、検察が作成した彼の供述調書は、「村木氏の命令で作成した」との内容になっています。つまり検察は、上村被告の供述調書をストーリーにそって作文し、強引に認めさせたのです。
検察が、初公判で読み上げた「冒頭陳述書」には、まことしやかにその様子が書かれています。
(以下引用:()内は筆者記)
6月上旬、上村(厚労省元係長)は、被告(村木氏)に問題点を伝えた上で、それでも発行していいか指示を仰いだ。被告は、「先生からお願いされて部長からおりてきた話だから、決裁なんかいいんで、すぐに証明書を作ってください。上村さんは心配しなくていいから」などと告げた。
上村は6月上旬、深夜に書面を作り、翌早朝ごろ、企画課長の公印を押して5月28日付の虚偽の証明書を作成し、被告に手渡した。
被告は、部長に発行を伝え、部長は国会議員に電話で報告した。
被告は、証明書を受け取りにきた倉沢に「何とかご希望に沿う結果にしました」と言いながら証明書を交付した。
上村は稟議書だけでも残した方が言い訳しやすいと考えたが、
被告は「もう気にしなくていいですよ。忘れてください」などと告げた。 (引用終了)
まことしやかであり、唖然とさせられます。
検察は、誰も言ってないことを言ったとして、上記書面を作り上げたのです。
特に下線部分の記述などは、小説家も顔負けの作文力です。
しかし、上村被告が証明書を作成した時のフロッピーディスクの内容は、このストーリーの時系列とは一致しませんでした。村木厚子氏も、上司の塩田元部長も、石井一氏も、上村勉被告も・・・全てがこの検察のストーリーを否認し、そして、フロッピーディスクが彼らの否認を裏付けていたのです。
中学生にでも、この事件の真相は見えるはずでした・・・。
検察にも見えないはずはないのです。
しかし、あろうことか前田容疑者はそのFDを改竄したのでした。
事実を曲げてまで、ストーリーに沿って有罪にしようとする強い意志が見えています。
それまで真摯に生きてきた女性に無実の罪を着せ、積み上げてきたキャリアを踏みにじり、人生を台無しにしてまで・・・ストーリーにこだわったのです。
D様 ー。
検察のこのような手法は、この事件だけなのでしょうか?
今に始まったことではない ー と思っている国民は多いはずです。
この国に張り巡らされている統治システムは、現体制の足元を少しでも揺らす動きがあれば、敏感に反応します。警護の歯車が動き始めるのです。
この事件が表面化してきた昨年春は、まさに総選挙前夜 ー。
従順にこの統治体制を守ってきた自公政権が、覆されようとしていました。
そんな時期に、小沢一郎氏、石井一氏の周辺者が逮捕されていきました。
「凛の会」会の倉沢被告は、かつて石井氏の秘書をしていました。
石井氏は村木氏の裁判において、下記の証言をしています。
(以下引用:表現は一部変更)
「本事件に関わった倉沢を知ってますか?」と、弘中弁護士の質問が核心に触れ始めた。
「勿論!」と、石井氏が答える。
「どんな人でしたか?」
「1982年に秘書公募で採用した。礼儀正しい人だったが、1年後の選挙で私が落選した時に事務所を離れ、その後、職を転々とした後、弟(石井一二氏)の秘書になったので、私にとっては、弟の秘書という印象が強い。」
更に ー 、
「1年で辞めたので、重要な仕事は担当していない。」とも石井氏は答えた。
そして、石井氏は、 倉沢被告が自分にとって重要人物ではないと ー。
「彼は、私のインナーサークルの人ではない。奥さんが働いて支えてるとも聞いたし、失礼な言い方になるが、
職を転々としてるので、どこで何をしてるか知らない。いわば周辺の人だ。」と ー。 (引用終了)
その後、石井氏は、「倉沢氏とは、年平均で1~2回しか会っていない。それも事務所に顔を出す程度です。」とも証言しています。
更に、検察が描いたストーリーを崩す石井氏の証言が続きました。
「あなたは、厚労省社会援護局元部長の塩田幸雄氏との面識はありますか?」
との質問にはー、
「覚えがありません。長年議員をしていると、相手は僕を知っててもこちらは記憶がないということが、いくらで もあります。塩田さんというのは直接会ったこともないし、顔も思い浮かばない。」
「では ー。平成16年2月下旬頃、あなたが塩田氏に、障害者団体の件で相談が行くので、よく聞いてやって欲し いと、電話したことは?」
「全くありません。働きかけなど一切していません。」
しかし、「そのようなことが、あたかも有ったような報道が多々なされ・・・」石井氏は、週刊誌を名誉毀損で訴えたのでした。
(以下引用)
「訴訟など起こしたくなかったっんですが・・・」石井氏の声のボリュームが少し上がる。
「報道がなされた2009年春は総選挙前の大変な時期ですよ。まして党副代表でしたから。
その時期に、新聞、TV、週刊誌などで毎日毎日、身に覚えのないことが報道され、カメラやマスコミがいつも ついてくる。そんな状況が続いて本当に困りました。
そのうち「キャリアウーマンが私の依頼に抗しきれなかった!」などというタイトルが、地下鉄の中吊りにも載 る有様で・・・」石井氏は真剣に訴える。
しかし「ついには男女関係でもあるのかという電話までかかってくるようになり・・・」と話しはじめると、廷内のあちこちで笑いが起きる。
「まぁ、そのような訳で弁護士に相談して、身の潔白を証明するために週刊誌を訴えたのです。」 (引用終了)
石井氏の上記証言から、検察のリークによりマスメディアが動かされていることが分ります。
しかし、石井氏は、自分の日々の行動を、逐一、手帳に記録していました。
勿論、氏が厚労省の塩田元部長に働きかけたという平成16年2月25日の行動も記録されています。
この日、石井氏はゴルフをしていたのでした。
しかし、不可解なことに、
検察側が提出した倉沢被告の手帳の記述は、「13時 石井一、木村」となっているのです。
法廷内に掛けられた大きなディスプレイに、手帳のその部分が映し出されました。
弁護士が、この記述について石井氏に質問しました。
「これが本事件にあなたが関与している・・・口添えを依頼され、厚労省に働きかけた、という疑いに繋がってる のですが、あなたはこの日、倉沢と会われてますか?」
石井氏は ー、
「絶対ありえません。私は過去40年間、その日の出来事を手帳に記録してますから・・・200冊になるんですよ。
それを確認してもらえれば分ります。」
この石井氏の証言を得た村木氏の弁護士は、この手帳を証拠として採用するよう裁判長に要請しました。
すると・・・。
(以下引用)
検事が「異議あり!」と大声で叫びながら立ち上がる。公判前整理手続で証拠採用していないものを、突然出すな、というのが検事の言い分だ。「採用できません!」検事の顔が真っ赤になる。「ダメです!」「認められません!」
「では、証拠採用が必要な理由を述べます。」と弘中弁護士が冷静に話し始める。
「まず何より、石井氏の関与を言ってるのは検察官です。これを争う場で、否定材料を提出するのは、当たり前で はないですか?」。
立ち上がった検事は、着席するのも忘れて、真っ赤な顔のままで弘中氏を見つめている。(引用終了)
この手帳の記述は、石井氏が事情聴取を受けた際に、担当した前田容疑者に見せています。
しかし、前田容疑者はろくに確認もしなかったといいます。
しかし、D様ー。
ここでひとつ疑問が生じます。
「凛の会」の倉沢被告の手帳に書かれていた2月25日の「13時 石井一」という記述は何なのでしょう・・・?
何故、そんな記述が残っているのでしょうか。
倉沢被告を「脅し、すかし」して、検察のストーリーに沿った記述を加えさせた・・・
FDの改竄などを鑑みれば「有り得ない」 ーとは言えないのです。
石井氏は、証言の最後に ー、
「私は、この裁判の結果は、検察庁の倫理・存在(意義)を問うていると思っている。検察が、公正無私で善であ ることを、私は希望している。」と、語ったのでした。
D様 ー。
検察による証拠改竄 ー 私は、これは前田容疑者の個人の犯罪ではなく、
検察という組織が長年培ってきた体質から吹き出た「膿」であると考えています。
そして、検察は、この「膿」をまだまだ内包しているはずだと ー。
それは ー、
権力を監視し、その暴走を食い止める責務がある、マスメディアの腐敗ともリンクしています。
検察は、三井環氏の「裏金問題の告発」をなりふりかまわず阻止し、あろうことか、三井氏をでっち上げの事件で逮捕したのでした。国民から与えられた「正義の剣」は、それを持つ者の汚れた手により、不正義のために使われたのです。
そして、臆面もなく、氏に有罪判決を出した裁判所 ー。
それを、ろくな批判もしなかったマスメディア・・・この国の法治システムは、悪を罰するよりも、現体制に不都合な者を排除する機能が優先しているのです。
さて、D様 ー。
今、この国の至るところから、組織犯罪を訴える被害者の声が上がっています。
公安Kには、それを捜査する役務があるはずー。
しかし、この組織はこれを捜査するどころか、封殺すべく躍起になっているのです。
何故・・・?
ここにも、「膿」を内包した組織の実体が垣間見えています・・・。
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さて、D様ー。
3年前の4月のことです。
私は、仮事務所として借りていたI市のマンションの一室にいました。
夕方6時頃 ー 玄関のチャイムが鳴りました。
防犯チェーンを掛けたまま、ドアを開けると ー 。
そこにいたのは、50代らしき男 ーそして、その後ろに、男女が二人・・・。
私は、彼らが来た用件を悟りました。
「逮捕・・・ですか?」
すると、一瞬の間を置き、一番前の男が口を開きました・・・。
D様、この続きを次回に書かせて頂きます。
ただ、次回の手紙は再来週に届くと思います。
日に日に秋が深まっています。
不順な天候にご自愛くださいますようー。
2010.9.30
万 留 子
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<追伸>
D様 ー。
ブログへの妨害がエスカレートしています。
パソコンのディバイスに放電が頻繁に行なわれるようになりました。
何の異常もないのに、突然、バッテリー切れの表示が出て、画面が真っ暗になります。
すぐ、スイッチを入れ直すと元の画面が現われます。
放電が行なわれているのです。
このような機器の存在はすでに、一般には知られていることで、
それが行なわれていることは確かだと思います。
近隣のアジト・・・。
この組織犯罪においては、近隣にアジトを設置することが知られていますが、
そこから様々な加害行為が行なわれているのです。
つまり、私の書くことがこの組織犯罪者たちにとり、不都合な内容なのでしょう。
この犯罪に実態の一端が、図らずも露呈しています。
この実態は今、社会に広まりつつあるのですが、この犯罪者たちは国民に注視されている自覚がありません。
相も変わらず卑劣な犯罪を続けているのです。

