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(18)

D 様


今日のこの地は、透明な青空が広がっています。
日差しは明るく、風邪はさわやかです。
木々の緑は、夏と変わらぬ彩できらめいていますが、どこか穏やかです。
秋色に変わる日が近いことを知っているのでしょうか・・・。


D様、先日、わたしは3枚のDVDを買いました。
その1枚はPPM(ピーター、ポール&マリー)のアルバムです。隣町のスーパーで、信じられないくらい安い値段がついていました。

PPMは、中学から高校時代にかけてよく聴いたものです。
「パフ」「花はどこへ行った」「風に吹かれて」「天使のハンマー」「ジョニーは戦場に行った」「500マイル」など、懐かしい曲がたくさん入っていました。

私は、アコースティックな音に包まれて、しばし、あの時代にタイムスリップしたのでした。

若者たちが持つ反戦旗が林立したあの時代・・・。
平和への願いはうねりとなり、世界に渦巻いていました。

そんな中で歌われていたのが、PPM、ボブ・ディラン、ジョーン・バエズなどのフォークソングです。
日本においても、ギターを持った若者たちが、各地で反戦集会を開いていました。彼らは世の矛盾を怒り、戦争のない世界への願いを歌で主張していたのでした。

「ただ、時代の波に呑まれていただけ・・」と、今は、頭をかく大人たちも多いとは思いますが・・・。
それでも、ピュアな情熱を燃やし仲間と集った日々は、今も輝きを放っているはずです。

団塊の世代と言われた若者たちは、その後、この国の体制に組み込まれ、経済の高度成長を支えました。そして、今、定年の時を迎えています・・・。

時代は、歩を休めず移ろっていきます。

しばしのタイムスリップは、甘酸っぱい郷愁で私を包み、今の日常を忘れさせてくれました・・・。



さて、D様。
前回の手紙の続きを書きたいと思います。

ガス検知器について、説明に来た所長は饒舌でした。
私と夫に、そのシステムについて詳しく説明をしてくれました。

所長はひととおり説明した後、目の前のアパートまで私たちを導きました。
ガスメーターに付いているアンテナを見せたいと言うのです。
夫は、「自分は見る必要はない」と言うので、私だけがついて行きました。

ひとまたぎで行けるアパートですが、敷地内に入ったのは初めてでした。
一階の階段下にあたる場所にガスメーターがありました。
メーターには、確かに小さなアンテナが付いていました。異常があれば、そのアンテナから、電柱の上に取り付けられた機器に電波が発信されるらしいのです。
機械オンチの私でも何となく分かりました。

「でも、なぜ、あの電柱の上の電波発信機は、ウチの方を向いているのですか?」
私は、素朴な疑問を口にしました。
「いやいや、あれの向きは関係ないんです。この辺一帯をカバーしますからー。」
ーならば、あえて不自然とも思える我が家の方向に向けなくとも・・・。
私は、その疑問は口にしませんでした。所長は、もう次の話に移っていたからです。

「それにしても、お宅は電柱に囲まれてるよねぇ・・電磁波が・・。最近はオール電化に変える人も多いけど、電磁波の問題を忘れているよね。健康がね・・・我田引水じゃないけど、ガスはそんな心配はないから・・・。あっ、そうだ、この本を差し上げますよ。」
所長は、アパートの駐車場に停めた車の中から、本と小冊子を持ってきました。
本は、電磁波が健康に悪影響を及ぼすという内容のものでした。

私は、所長にその本を戴いたお礼を言い、何気なく訊きました。
「この探知機は町内に何ヶ所くらい設置してあるのですか?」
饒舌な所長の口が一瞬、よどみました。

「・・・320ヶ所です・・。」
「320ヶ所? そんなに設置してあるんですか・・?」 
320ヶ所といえば、この小さな町ではかなりの数です。ほとんどをカバーしているのではないかと思いました。
ーそれなら、ここに取り付けたのは、むしろ遅いほう・・・。 
私は、不思議な安堵感に浸ったのでした。

しかし、のちに分かったことですが、所長のこの言葉は嘘でした。
「320ヶ所」という数字は虚偽だったのです・・・。


それは今年2月ー。
通りに面した2DKの平屋に、若い夫婦が入居することになりました。以前住んでいた老夫婦が、前年の8月に退去して以来、空き家になっていたのです。そこに小学生の息子と3人で住むことになったのでした。

その準備として、止めてあったガスや電気を、使用できる状態にしなければなりませんでした。私は、ガスは、説明に来て来てくれたあの所長の会社を使って上げたいと思いました。
電話をしたところ、「ぜひ」ということで、早速、係りの若い男性が二人やって来ました。

以前は違うガス会社と契約していましたので、そのままにしてあったガスボンベやメーターを取り替える必要があるとのことでした。
私とその係りの男性は、日にちなどの打ち合わせをしました。

その時、話があのガス検知器のことになりました。
「・・・町内に320ヶ所も設置してあるんだから、ほとんどカバーしているんでしょ?」
私は何気なく言ったのでした。
「320ヶ所? ・・・いや、まだ2,3ヶ所ですよ。これからですけど、今のところ設置の予定はないしー。」

私は一瞬、耳を疑いました。
ーあの所長は、確かに「320ヶ所」と言った・・・。
私はそれを復唱したのですから間違いはありません。あの時、私は320ヶ所という数字に安堵したのでした。

私の頭の中に疑問符が渦巻きました。
なぜ、そんな嘘を言ったのだろう・・・?

(結局、ガスの契約は以前の会社に決まりました。
入居する予定の夫婦が、そのガス会社に知人がいるとのことで、すでに話を決めていたからです。私はまた、お詫びの電話をしましたが、電話にでた女性は快く承知してくれました。)


所長はなぜ、嘘の数字を言ったのかー。
あの時の所長の話は、そのひとつを除けば、本当のことだったと思います。
探知機についての説明も、電磁波が健康に悪影響を及ぼすこともー。
そして、次の言葉も・・・。

私はその言葉を聞いて、がく然としたのでした。
それは・・・。

その前にまず、私がなぜその言葉に衝撃を受けたか、それを書きたいと思います。

その頃、私が掃除のために夫の寝室に行くと、いつも薬品の匂いが鼻に付くのでした。
病院の診察室のような匂いです。
夫は、軽い糖尿の気があり、定期的に通院していました。検査のため血液採取などをすることがあるので、その時の消毒薬かなとも思いました。でも、腕のほんの一部分を消毒するだけで、翌日の寝室に鼻につくほどの匂いが残るとは思えません。しかも、病院に行かない日も同様に匂うのです。

(私の部屋も同じ匂いがあったのかも知れません。しかし、自分がその匂いに浸った状態では気付きにくいと思います。それに私は、習慣的に起床するとすぐ窓を開け放ちます。)

やがて夫は、左脚が痛くて歩けなくなってきました。急に症状が出てきたのです。
力仕事や、激しい運動をしたわけではなく、通常の日常生活のなかでの発症でした。

病院で診てもらったところ、椎間板ヘルニアとの診断でした。
「若い頃、ずいぶんギックリ腰をしたからなぁ・・。」
ギックリ腰と椎間板ヘルニアの因果関係は分かりませんが、それにしても、夫の病状は急激に悪化していきました。

夫の病状は不思議な経過をたどり始めました。
日中に針治療などを受け、痛みも治まり、就寝したはずなのに、夜中の2時くらいになると激しい痛みで目を覚ますのです。うなり声を上げるくらいの痛みです。

私がハッとして目を覚ますと、夫の声が聞こえてきます。
私が飛び起きて夫の部屋に行くと、消毒薬の匂い・・・。
その頃、夫は痛む部分に湿布薬を貼っていたのですが、そのミント系の匂いとは異なる匂いが漂っています。

家の中に誰かが侵入している・・・そんな気がしてなりませんでした。
でも、戸締りには入念にしているはず・・・。
(その当時は、のちに分かったサッシ戸を外した痕跡にはまだ気付いていません。)

私は夫に痛み止めを飲ませ、脚をさすり続ける・・・。
そんな日が続きました。

私の注射痕も続いていました。私の心身は疲れの極致に至っていました。
それでも私は、家の中が暗くならないようにと気丈に振舞っていました。

所長から、検知器の説明を受けたのはそんな時でした。

所長は話し続けました。
「このアパートもね、全室入ってないから・・・3分の2くらいかな・・経営も大変だと思いますよ。古いからしょうがないけど・・でも、入居者の質は不思議にいいんだよね。学校の先生とか、医者とかー。」

医者?

私はがく然としました。
この安普請の古いアパートに医者・・・?

この町には、もっとましなアパートがいくつもあります。新築して入居者を募集するチラシも時々、新聞に入ってきます。一般的に高収入と言われる医者が、こんな1DKの古いアパートにいるとは・・・。
我が家とアパートの間に塀はなく、行き来は簡単にできます。

私の頭のなかに、「薬品の匂い」「注射痕」「メスの痕」「夜中の突然の目覚め」「夫の不思議な病状」・・・さまざまな事実がうず巻きました。
そして、このアパートに向かって異様に吠える犬・・・。

私は、所長の言葉に血の気が引きました。

D様、これは単なる偶然なのでしょうか・・・。


私の身体には、今もさまざまな症状が出ています。
朝になると付いている低温ヤケドのような痕、夜中に目を覚ますとこわばっている手、シーツに付いている血を薄めたような染み(ヒザの関節がギクシャクするようになりました)、チリチリ痺れている手と足・・・等々。

そして、住居侵入も続いています。
1週間ほど前には、全く湿り気のない居間のカーテンにナメクジがついていました。
侵入している形跡は、その他にも数多く見つかっています。

D様、この組織犯罪の卑劣さは他に類を見ません・・・。


今年2月、私はこのアパートから出て行く車をみて「あれっ」と思いました・・・。
D様、それを次回に書きたいと思います。


北の地方ではもう初冠雪があったとかー。
季節は、この地の紅葉の準備に追われていることでしょう。
朝晩の冷えにご留意くださいますようー。


                                                 2009.9.17
                                                      万 留 子



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Re: 続きが…

今日、(24日)記事を更新しました。
是非、読んで下さいますようー。
読者の方々の声は、書く上で、とても張り合いになります。
これからもよろしくお願いします。

Re: No title

コメントありがとうございます。
この犯罪の卑劣さは他に類を見ません。
でも、私は信じています。この犯罪の全容が暴かれる日が必ず来ると・・・。
それまで、私は書き続けます。
がんばりましょう。また、コメントお願いします。

No title

私も組織犯罪(創価学会)の被害者ですから理解できます。ただ、なぜ貴女様が標的になっているのか、必ず原因があると思います。心当たりがありましたらぜひ教えて下さい。(私はもっと凄まじいですよ。この犯罪組織はなんでもあり、です。警察は何をやっているのでしょう。)また、コメント致します。

続きが…

続きが気になりますね。
その後どうなったのか、
期待して待ちますv-195

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