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(49)

D 様



昨日、降り続いた雨は、朝には上がっていました。
薄い雲を通した、柔らかな陽射しが庭に注ぎ、
木々の若葉は、心地よげに南風に揺れていました。

地面に残る湿りは、太陽と風が、空へと運んで行くことだろう・・・。

そう思っていた午前中 ー。
しかし、午後のにわか雨は、束の間の陽を浴びていた花々を、水のつぶてで打つのでした。

陽をさえぎる厚い雲・・・。
この季節らしい陽光の日々 ー それを願わずにはいられません。



さてD様 ー。
民主党の事業仕分けの第2弾が終わりました。
この事業仕分けには、国民の期待と喝采、そして落胆と批判が錯綜しています。
それだけ、注目された訳ですが、いずれにしろ、旧ソ連の官僚国家かと、見まごうばかりのこの国の体制に、
楔を打ち込んでくれることを、願わずにはいられません。


さて今回、この事業仕分けの対象となった独立行政法人の中に、私の興味を惹いたものがありました。
「理化学研究所」という法人です。

「独立行政法人・理化学研究所」ー 私には、この法人についての知識が、ほとんどありませんでした。
今回、この法人に興味を惹かれたのは、「スーパー・コンピュター」というキーワードでした。
私の無意識の中のアンテナが、それを捉えたのです。

何故か・・・?。

(前回の事業仕分けでも、「スーパー・コンピューター」の開発は、話題になったようですが、興味が惹かれることはありませんでした。蓮舫議員の言葉の一部だけが、取りざたされた報道に、辟易していたのです。)


D様 ー 。
私は、昨日、この理化学研究所のホームページを開いてみました。
そして、その研究内容の多様さに驚きました。
ここでは、日本の科学技術の、最先端の研究がなされているのでした。

ありとあらゆる研究がなされている ー と言っても過言ではないと思います。
研究科目は、何百という数になるでしょう。それは、「チーム」とか、「ユニット」とか。「グループ」などと呼ばれ細分化されています。

例えば、「X線自由電子レーザー(XFEL)」の研究 ー 。

ホームページの紹介によれば、

「XFELとは、物資を電子レベルの大きさで、かつ、瞬時の動きを観察することができる ー と考えられている、全く新しい「夢の光」です。そのための基礎研究にとどまらず、広く国民の生活に、有意義な影響を及ぼすような、画期的な光源として期待されています。」  (これは、日米欧がしのぎを削っている研究のようです。)

そして、現在、兵庫県の播磨科学公園都市に、XFELの広大な研究施設が建設されていて、本年度完成する予定とのことなのです。


「独立行政法人・理化学研究所」においては、多岐に渡る科学分野で、このような最先端の研究が行なわれているのです。

そのひとつが、脳科学の研究 ー 。
理化学研究所の広大な施設内に、「脳科学総合研究センター」という研究所があります。
ここは、ノーベル賞受賞者の利根川進氏が、センター長を務めている研究所です。

この中には、70近くの研究チームがあります。

例えば「心と知性への挑戦コア」という科目には ー、
「脳研究機能表現研究チーム」「脳統合機能研究チーム」「創発知能ダイナミクス研究チーム」「動的認知行動研究チーム、「認知動力学研究チーム」「象徴概念発達研究チーム」「言語発達研究チーム」「生物言語研究チーム」「理論統合脳科学研究チーム」「適応知性研究チーム」・・・があります。

その他に、
「回路機能メカニズムコア」に、11チームと6ユニット、
「疾患メカニズムコア」に、12チームと3ユニット、
「先端基礎科学技術研究コア」に、6チームと3ユニット
「研究基礎センター」に、4ユニット・・・。

その他に、「理研BSI-オリンパス連携センター」「理研BSI-トヨタ連携センター(8ユニット)」と「神経情報基礎センター」「情報センター」などがあります。


素人には、テーマすら理解不能ですが、その多様性がお分かり頂けると思います。

(理研のホームページには、これらの脳科学の研究が紹介されています。そのチームの名称をクリックすると画面が開き、簡単な説明が載っています。ただ、この中の「意識集中・眠気連携ユニット」という部分だけは、開きませんでした。※2010.4.28確認)



D様 ー 。
私は、46通目と47通目の手紙に、脳内に埋め込むマイクロチップについて書きました。
脳内に埋め込んだマイクロチップは、その脳の情報をスーパー・コンピュターに発信します。
それが映像化され、その脳の動きが観察できるのです。

また、スーパーコンピューターの方から、脳内のマイクロチップに「指示」を発信することも可能です。

勿論、それは秘密裏に進められている研究であることは、言うまでもありません。


理化学研究所には、このスーパーコンピューターが備えられています。
だから、ここで脳内のマイクロチップの・・・そんな拙速な結論は、出そうとも思いません。

ただ、「脳科学」と「スーパーコンピューター」・・・そのような研究には、この理化学研究所は、最適な研究機関であることは確かです。また、脳科学の研究には、被験者が不可欠であることも確かなこと ー 。


D様 ー 。
この組織犯罪の被害の訴えは、日本全国の至る所から上がっています。
その中で、最近、「埼玉県には被害者が多い」という記述がネット上に載っていました。

この理化学研究所は、埼玉県の和光市にその本拠地があるのです。

偶然の符合であることを、願わずにはいられません・・・。




次に ー。
前回の続きを書かせ頂きます。

それは、4年前のこと ー 。
私は朝食の片付けが終わり、居間でお茶を飲んでいました。
目の前にはテレビがあり、朝のワイドショーが放映されていました。
何気なく画面を観ていた私は、突然、驚愕しました。

目の前に、異様なものが現れたのです。
キラキラ光る歪んだ円形 ー 欠けたガラスを寄せ集め、真ん中を繰り抜いたような・・・。

「何これ?」

それは、目をつぶっても消えません。目をつぶれば、今まで見えていた他のものが消え、それは闇を背景に、
余計に際立って見えるのでした。

目に表れた異常・・・。

私は慌て、視線を方々に動かしました。
しかし、それは目の動きに伴って移動し、目の前から消えることはありません。

「医者に行かなければ・・・」

私は、洗面所に行き、鏡を見てみました。
鏡に写る自分自身の姿の前に、やはり同じものが浮かんでいます。

私は、半ばパニック状態で、病院への身支度を始めました。
「保険証、財布・・・免許証・・車で行けるかな。」
心臓が高鳴っていました。

しかし、それは現れた時と同様、突然、視界から消えたのでした。
何ごとも無かったように ー 。

異様な映像は消えました・・・。
私は、身支度の手を止め、しばし呆然としました。

一体、これは何なんだろう・・・。

急に、めまいにも似た疲労感に襲われました。
私は、自分のベッドに、倒れ込むように横になりました。
「医者に診てもらわなければ・・・」
頭の中に、その言葉が反響し合っていました。

どれほどの時間、そうしていたでしょうか・・・?

私はハッとして、起き上がりました。
目の症状は消え、体には何の違和感もなくっています。
通常の日常が送れる状態です。

「病院へは、明日、行くことにしよう・・・。」

D様 ー 。
貴方は、ご存知だと思いますが、私は、面倒なことを後回しにするという、悪い癖があります。
無理に気力を奮い立たせて ー ということが出来ないのです。

あとにあとに回して、目の前にそれが突きつけれた状態になって、初めて取り掛かるのです。
早く済ませればいいものを、それが出来ません。
そんな時にも、その悪い癖が出るとは、自分でも驚きでした。

「明日、必ず病院に行けよ。」
夕食時、私から話を聞いた夫は驚き、何度も念を押すのでした。


翌日 ー 。
「今日は、いろいろと用事が多いから、病院へは明日に行こう・・・」
私は、また、日延べをしました。

その繰り返しで、1週間が過ぎた頃・・・。
それは、また、突然現れました。

掃除機をかけていた時に、ふいに現れたのです。
私はその場にうずくまりました。

「また・・・消えるはず・・・。」

目を瞑っても、消えることのない映像・・・それは私の心臓を高鳴らせ、体を脱力感で包みました。
そして、5、6分で消えました。


翌日、私はI市の眼科に行きました。

K眼科は、I市内の眼科としては大きな医院です。
登録している医師の数も、10人以上はいるようでした。
待合室に電子パネルがあり、医師たちを紹介する映像が流れていました。

所在なげに、そのパネルに視線を向けている患者たち ー 。
当然、私も待たされ・・・ウンザリし始めた頃、ようやく名前が呼ばれました。
そして、視力検査と眼底検査 ー 。

また、待たされ・・・。
「結果は、明日、聞きに来たいと思いますが・・・。」
受付でそう言って帰ろうかな ー そんな不埒な考えが、頭をよぎるのでした。

ようやく名前がよばれ、私は診察室に入りました。
小太りの若い医師が、カルテを見ながら椅子に座っていました。
看護士から、診察椅子に座るように促され、私は医師の前に座りました。

やがて医師は、カルテから目を離して私を見ました。
「視覚器に異常はありません。」

つまり目そのものは正常だということ・・・?
それじゃ、現れた症状の原因は何なのだろう・・。

私は、医師の次の言葉を待ちました。
しかし、何も言いません。

「先生、それでは、私の症状の原因は何でしょうか?」
私の方から尋ねました。

「・・・脳の血管とか・・そちらの方かな ー 。いろいろ原因は考えられますが・・・。」
何か、歯切れの悪い言い方なのです。
積極的に説明する ー という感じではありません。

「先生、原因は脳の方にあるということなのですか?」
「視覚器には異常はないので・・・そういうことですね・・」

結局、それだけでした。
別の診療科を勧めるとか、紹介状を書いてくれるとか ー それもありません。
私は、釈然としないままに、帰途に着いたのでした。

「目に異常がないのは良かった。医者が緊急な措置を何もしなかったことは、それほど深刻なものではない ー ということかも知れないな。」

夫は、「目そのものに異常がない」ということを、ポジティブに捉えるのでした。
私は、釈然としないものは残りましたが、暫らく様子をみることにしました。

その後、その目の症状は2週間に置きくらいの間隔で、2、3度現われました。
すぐ治まる・・・私はそのたびに目を瞑って、それが消えるのを待ちました。
症状の原因も分からないままに・・・。


「それは、閃輝暗点症じゃない?」
親友のU子が言いました。
その後、久しぶりに会った時に目の症状の件を話した時、彼女は即座にそう言ったのです。
「閃輝暗点症?」
「ウン。私の友達にも同じ症状の人がいて、そう診断されたの。今は定期的に検査をして、薬飲んでるのよ。」


D様ー。
私は、不可解でした。
I市の医院で、検査を受けた際の診断は、原因ははっきりしないというものでした。
医師は、その症状から推測できる病名すら、私に告げずに、更に詳しい検査を勧めることもしませんでした。

素人にも、すぐ思い浮かぶその病名が、医師の頭には浮かばなかったのでしょうか?
それとも、その可能性は全くない ー ということなのか。

また、再度、眼科を訪れてみようかとも思いましたが、また、日延べを繰り返し、実行することはありませんでした。

そして、1年ほどが経ったある夜 ー 。
私は、テレビを観ていました。
番組は、ビートたけしが司会をする「本当は怖い家庭の医学」というものでした。

その日は、「緑内障」に関する内容の放送でした。
たまたまチャンネルを合わせたのですが、「目」と言うことでそのまま見続けたのです。、
(私の目の症状は、ほんのたまに短時間出るという状態になっていました。)

番組の中で、視聴者に対しても、簡単なテストを促すコーナーがありました。
片目で画面の1点を見つめて、盲点を見つけるというものです。
私は、何気なくそのテストを試してみました。

片目を隠し、画面にランダムに現れる、黒い点が見えれば正常です。
右目のテストは全部クリアして、左目のテストに入りました。
こちらも順調に読み取れる・・・と思いました。

「エッ・・・?」
私は、瞬間、頭が真っ白になりました。

見えなかった・・・。

視野に欠けている部分があったのです。
「緑内障」ー その言葉が、頭の中でこだましました・・・。
そして ー 。


D様、この続きを次回に書かせて頂きます。


初夏と呼んでもいい季節・・・。
天候の回復が待たれます。

ご自愛くださいますよう ー 。




                             2010.4.29
                                万 留 子


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(48)

D 様



冷たい雨が降っています。
灰色の空を見上げれば、無数の水の粒が、後から後から・・・。
それは、この町の地表に跳ね、静かに地中へと沈んでいきます。

この春 ー 天候を嘆く声を何度聞いたことか・・・。
私は今、その言葉を封じたまま、庭に降り注ぐ雨を見ています。

この町の満開となった桜は、春を謳歌できぬまま散ってしまうのでしょうか?
枯枝を彩り始めた若葉は、色をくすませ静止しています・・・。
そして、世界各地からは天地異変のニュース ー 。

なんという春・・・。
それでも人は、生への変わらぬ営みを続けています。




D様 ー 。
前回の続きを書かせて頂きます。


日中のこんな時間に、犬が放されるとは・・・。
それは、不可解な出来事でした。

私は、警察署に電話をしました。
「警ら中のパトカーを回します。」
電話口でしばらく待たされた後、受付の女性は、そう言ってきました。

パルが息を切らせて戻って来たのは、その電話を切った直後でした。
私はホッとしましたが、彼女を叱りつけ、犬小屋につなぎました。

そして、まもなくパトカーがやって来たのでした・・・。


D様 ー 。
私は、警官が来たら、話そうと思ったことがありました。
今回の犬の件以外のことです。

それは3年前のことでした・・・。

D様、夜中に犬小屋の前にいた男のことを、覚えておられますか?
私は、その一部始終を、以前の手紙に書きました。
これは、その騒動があって間もなくのことです。

その朝 ー 。
私は、久しぶりに、自宅の玄関の外側を掃除していました。
天気の良い朝で、いつもは日当たりの良くないそのあたりにも、
朝の陽射しが反射していました・・・。

鼻歌交じりに、庭箒を動かしていた私の手が、ふと止まりました
玄関ドアの端のところに、何か光るものが見えたのです。

「何かしら・・?」

それは、玄関の端の目立たないところに立て掛けてありました。
私は、それを手に取りました・・・金属製の棒でした。

長さは1メートル位 ー 上の方が、円形にひん曲げてあり、下方は鋭利に尖っています。
それは真新しい鉄杭でした・・・。

未使用のものらしく、真ん中あたりにバーコードのシールが貼ったままでした。
先端は凶器にもなるような鋭さ ー それは朝日を受け、銀色に光っていました・・・。

夫が買って来たのだろうか・・・?
私は、夫が帰宅したら訊いてみることにしました。

「そんなもの知らないなぁ・・・。」
昼過ぎに帰宅した夫は、不可解そうな顔でそう言うのでした。

ならば誰が、何のために置いたのだろう・・・?
凶器にもなるような鉄杭 ー 「不安」という感情のバリアーが、私を静かに包んでいました・・・。

(今になれば、これは「アンカリング」の一種であることは分かります。
ターゲットだけに向けた暗喩・・・疑念、不安、恐怖、怒り、苛立ち等のマイナス感情を呼び起こします。)

私は、そのて鉄杭をどうするべきか ー 迷いました。
結局、夫の言に従い、取り合えず保管することにしました。
それは、下宿棟の非常階段の下の、物置き場においたのでした。

いつしか、そのことは忘れた・・・今年の2月のこと ー 。
「こんなものが、あったぞ。」

事務所にいた私に、夫が外から声を掛けてきました。
見ると、1メートルほどの棒を持っています。
「何、それ・・?」

シャッター扉を下ろす時に使う、鉄の棒でした。
一方に取っ手が付いていて、先の方はシャッターを引っ掛けるために、L字型に曲がっています。
使い古した物らしく、全体がくすんでいました。

「犬小屋のそばにあったんだよ。」

犬小屋・・・?
私は「またか ー 」という思いでした。

サバの「空き缶」のことが頭に浮かびました。
そして、あの鉄杭のことも・・・。

「一応、警察に届けておいた方がいいかしらね・・?」
「ウーン、こんな物だからな・・・取り合えず、保管して置けばいいんじゃないか。」

私は、その「シャッター棒」を、「鉄杭」と一緒にして置いたのでした・・・。


D様 ー 。
私は、警察官が来たら、それらのことも話して、対処して貰おうと思ったのです。


パトカーには、二人の警官が乗っていました。
「犬が放されたということですがー。」
彼らは、車から降りて来ました。

私は、パルを繋いでおいた場所を示しました。 
そのままの状態にして置きましたので、ロープは、地面に3重の不規則な楕円を描いていました。
誰かが放したことは、明らかな状況でした。
私は、パルが放たれるまでの経緯を説明しました。

郵便局に用事があり、ついでに散歩させようと思ったこと ー。
そんな話をしてから15分後位に外に出たこと ー。、
敷地内の二人の女性がいたこと ー。、
その女性が犬が逃げた方向を指差したこと ー。
パルは知らない人がくれば、必ず吠える犬であること ー。
しかし、吠えなかったこと ー。
パルは少し前に戻ってきたこと ー を・・・。

しかし、二人の警官の対応はおざなりでした。
メモひとつ取りません。

私は更に、4日前に落ちていたサバの空き缶のことを説明しました。
家の裏に回ってもらい、その場所を示したのです。
とって置いた現物 ー 空き缶も見せました・・・。

「誰かが、捨てていったんじゃないですか。」
警官の一人がそう言いました。

誰かが、捨てていった ー ? 私は唖然としました・・・。

そんなことは、言わずもがなのことです。
誰かが捨てたから、そこにあったのです。
その「誰」と、「理由」を問題にしているのではありませんか。

なぜ不法侵入してまで、そこに捨てたのか・・・その点に注目しなければなりません。

しかも、それは、ジュースや缶コーヒーなど、通りがかりに捨てがちなものではありません。
サバ缶 ー 通常、外で開けることはない空き缶が、 二日にわたり捨ててあったのです。

私は、それを指摘しました。
しかし、警官たちは、それについて答えることはなく・・・私がその空き缶を、、
エアコンの室外機の上に置くのを見て ー、

「それは捨てた方がいいですよ。また転がったりして落ちますから・・・捨てて下さい。」

捨てて下さい?・・・私は、耳を疑いました。
何を言ってるのだろう・・・?

状況的に不法侵入の疑いは濃厚だし、空き缶はその証拠物件となるものです。
それを保管して置こうとしたら、警察官が「捨てて下さい」とは・・・。

不法侵入は、勿論、大事件ではありません。些細な事件になるのでしょう。
しかし、今後、何かの事件に繋がる可能性もある・・・と考えるのが、治安や事件の捜査を担う者の、
当然の反応ではありませんか ー 。

「いえ、これは当分、保管して置きます。」
私は、きっぱりと言いました。

警察官たちの対応は、「鉄杭」と「シャッターの下ろし棒」についても、同様でした。

「お宅の考えで、捨てるなり保管するなり自由にして下さい・」

よく見もせずに言うのです。
私の脳裏に、この警察官たちに対する不信感が燻ぶり始めました・・・。

「これは、私の家のものではありませんので、警察にお届けしたいと思います。」
私は、あえて言ってみました。

「イヤ、これはお宅にあったものですから、お宅で処分して下さい。こんなもの届けられたら警察でも捨てるだけですよ。」

私は信じられない思いでした。これが警察官の言う言葉なのか・・・
「おざなり」「不真面目」「怠慢」「職務放棄」ー 言葉が頭に渦まきました。

サバの空き缶、鋭利な鉄杭、シャッターの下ろし棒・・・そして、日中に犬が放されるという不可解な出来事 ー 。

しかし、説明のメモも取らないおざなりな対応・・・。
その家の者が感ずる「不安」や「怯え」を、想像することすら出来ないのでしょうか・・・。
私は、頭の片隅の燻ぶりが、大きくなるのを感じました。

「これは、うちの物でもないし・・・被害届を出しますから、そちらで保管して下さい。」
私は、無理にでも被害届を出そうかと思いました。

しかし、警官たちは、被害届を出されるのは避けたいようでした。
「被害届けと言ってもねぇ・・・。」

「それと、頻繁な警らをお願いします。この辺は空き家が多いし、夜は人目がほとんどありませんから、
 防犯上は隙の多いところだと思います。」と言ってみました。

しかし、返ってきた答えに、私は更に唖然とさせられたのでした。
「塀を作ったらどうですか? 入れないように ー。」

この警官は、本気で言っているのだろうか?

塀を作れ・・・? 
刑務所みたいな高い塀を?
そして、その上には有刺鉄線でも巻いておけと?
あげくは、「昼夜を問わず、門を閉めておけ」とでも言うのでしょうか・・・。

「侵入する者は、一般家屋の塀なんて、乗り越えて入って来ますよ。
 塀を造れば不法侵入がなくなるとは思えせんが ー。」

私は、感情を抑えて言いました。

「赤外線探知機なんかを、玄関に付けたらどうですか? 近づくと音が鳴ったり、光が点いたりするでしょ、
 ああいうの付けた方がいいですよ。」

私は、ただただ唖然とするばかりでした。
敷地内を網羅する、赤外線センサーを付けるのには、多大な費用がかかります。
家には、そんな余裕はありません ー。

「玄関だけにでも、付ければいいじゃないですか ー 。」
「玄関だけに付けて、何になるんですか?」

不法侵入者は必ず、玄関から入ってくるとでも思っているのでしょうか・・・?

「うちは、見ての通り、窓や入口が20箇所以上あるんですよ。玄関だけに付けても効果はないと思いますよ。」

すると、警察官は面倒くさそうに言うのでした。
「奥さん、じゃどうして欲しいんですか?」

私は、頭の怒りの燻ぶりが、大きくなりかけていました。
「今日の件を捜査して下さい。嫌がらせか、何なのか、誰がやったのか、はっきりしないことには不安ですから ー。捜査をお願いします。」

「まぁ、一応、今日あったことは日誌に書いておきます。」
「それに、さっきも言いましたけど、警らを強化して頂きませんと・・・」

警らの効果が、どれほどあるのか疑問ですが、私は一応要望しました。
この辺りには、隠れるところは沢山あります。パトカーを見れば、どんなに馬鹿な犯罪者でも身を隠すことでしょう。
暗い物陰にいて、パトカーをやり過ごすことなど簡単です。

結局、二人の警官は、立ち話で帰って行きました。
メモひとつとらずに・・・。

(帰り際に訊いた名前は、マスダとサトウということでした。)



集団ストーカーと呼ばれるこの組織犯罪の捜査に、警察が消極的であることは、多くの被害者が指摘しています。
被害届の受理も嫌がりますし、捜査をまともにするようなふしはありません。
精神病院へ行くことを進められた被害者もいます。

また、警察自体がこの組織犯罪に関与している ー と指摘する被害者も、少なくありません。
私自身も、今回の体験を通し、その確信が強くなったように思います。

私が、この組織犯罪の主体であると考える組織Kが、警察内の一部署であることを鑑みれば、当然の対応をされたのかも知れません・・・。




さてD様 ー。
「集団ストーカー」と呼ばれるこの組織犯罪に対する、一般社会の認知は、まだ充分と言える段階ではありません。被害者以外で、この犯罪を理解している人は、僅かだと言えるでしょう。

加害組織が、地域に張り巡らせているネットワークは、加害行為のみならず、隠ぺいのためのにも作用しているはずです。そんな中での被害者の訴えは、犯罪自体が存在しないとする,加害組織の主張にプロテクトされ、社会一般には届きにくい状況にあります。

また、自覚のないままに、加害組織に取り込まれている人も多いと考えられ、被害者一人に関わる加害者の多さは、この犯罪の隠ぺいに有利に働いています。

そんな中でー、私は興味ひかれる論文の存在を知りました。
この組織犯罪の被害者で、「電磁波兵器による攻撃」というブログを運営されている、クレスンさんという方が、
自分のブログ内で紹介していたのです。

それは、社団法人「日本都市計画学界」という団体が発行する機関誌に載った論文でした。
筆者は高橋栄人氏で、この法人の会員です。(2007年時点で確認)

※社団法人「日本都市計画学会」は昭和26年に設立され、昭和43年に認可された文部科学省を主管庁とする公益法人です。
 
「超音波を悪用した都市環境を破壊する組織犯罪」と題されたその論文は、この法人が発行する「都市計画報告書No3(2005年2月)」掲載されました。



論文の概要は以下の通りです。

まず、高橋氏はこの論文の中で、組織犯罪の存在を認めています。
その上で、被害者たちへのアンケート調査という方法で、この犯罪を分析しました。

< 論文の構成 >
1.この犯罪が起こる社会的背景
2.研究の目的・方法・既往の研究
3.被害者へのアンケート調査
 (1)その概要 (2)結果 (3)アンケート調査から伺える典型的な犯罪行為
 (4)典型的な犯罪事案の検討 (5)典型的な犯罪行為の方法
4.市民、法人警察、行政の取り組み
5.まとめ


この論文の中で、高橋氏は、「(この組織犯罪は)被害者を24時間監視下において、犯罪行為を、数人の加害者が組織的に行なうものである。」としています。

そして、主要な犯罪行為を、以下の6項目にパターン化しました。

① 被害者の情報を収集して、家族関係・身体・性的な内容等、プライベート情報に関す
 る語りかけ行為。
② 殺意・傷害・暴行・を示唆した恐喝に関する語りかけ行為
③ 詐欺・恐喝に関する語りかけ行為
④ パソコン・TV・電話機等、電化製品に誤作動を起こす行為
⑤ 頭の締め付け・臓器に違和感を与える行為
⑥ 性的な内容の語りかけ、性器に違和感を与える等、性的道徳秩序に関する行為

上記①~⑥だけが、この組織犯罪のすべてではないと、被害者たちは異を唱えるはずです。


高橋氏は、この組織犯罪が行なう加害行為のうち、「音声送信」「思考盗聴」「悪評の流布」「プライバシーの侵害」「パソコンの誤作動や故障」「身体への痛み誘発・攻撃」「超音波による脳の機能低下」・・・などを被害として取り上げています。

そして、これらをすべて、超音波を使用した加害行為だとしました。
これらは、超音波を使用すれば可能な犯罪であると ー。
そして、その犯罪の方法を、論理的かつ詳細に記述しています。

高橋氏は、この組織犯罪を「超音波」による犯罪として限定的に捉えているのです。
これについても、被害者からは異論が出ると思います。
(勿論、私自身も「異論あり」です。)

確かに、この組織犯罪には「超音波」が使われているとするのは、正しいと思います。
しかし、すべての加害行為が超音波によるもの ー と捉えるのは誤りです。
「超音波」は、この犯罪の手口のひとつに過ぎません。

この犯罪に使用されている機器は多様だし、被害者の訴える加害内容はそれを裏付けています。
多様なハイテク機器、薬物、害虫、マンパワー・・・考え得るあらゆるものが、使用されているのです。

高橋氏は、この組織犯罪を狭小に捉えていると言えます。
しかし、超音波を使用する手口については、詳細かつ論理的であり、私はこの論文を大いに評価します。
また、氏がこの犯罪の存在を認め、その抑止への早急な対応を求めていることは、被害者には心強いことです。

氏は「現状では、捜査機関が、当該犯罪を犯罪と認定していないことが、重大な問題である」とも言っています。

筆者が大学の講師で、文部科学省管轄の社団法人の会員で、そして、その機関誌に掲載された論文に、この組織犯罪を取り上げた ー ということは、この組織犯罪の社会的認知に大きな前進となったことは確かです。


しかしD様ー。
この論文に関し、言わなければならないことがあります。
それは、高橋氏が、現在、この論文の内容を否定していることです。

この論文は不適切であった ー として、この論文で述べた研究内容とは、全く異なる論文を執筆中とのことなのです。

D様、どう思われますか・・・?
何か不当な圧力がかかった ー との推測は、間違いでしょうか?

新しい論文がどのような内容になるのか ー 。
それを待ちたいと思います。

いずれにせよ、高橋栄人氏が、この組織犯罪の存在を認識し、その手口を論文にまとめたという事実は残ります。
たとえ、その内容を、高橋氏が否定したとしても、それは「不当な圧力による」という推測を強くするだけです。
そして、この組織犯罪のバックグラウンドと、その根深さを、浮かび上がらせることになるでしょう。




さて、D様ー。
4年前のある日、テレビを観ていた私は、突然・・・。

この続きを、次回の手紙に書きたいと思います。


不順な天候が続いています。
ご自愛下さいますよう ー 。


                                   
                                  2010.4.22
                                         万 留 子

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(47)

D 様




春 ー と言うには寒すぎる日が続いています。
今日もまた、灰色の空と動かない景色 ー 。
この地の桜は五分咲きほどのまま、満開への動きはありません。
花たちに流れる時は、止められたかのようです。

例年は、桜並木を歩く人で賑わう「桜祭り」も、盛り上がることなく先週終わりました。
暖かな春を待ち焦がれています・・・。



さてD様 ー 。
早速、前回予告した内容に入りたいと思います。

私は、前回の手紙で、脳内に埋め込むマイクロチップについて書きました。
このテクノロジーは、脳内に埋め込んだマイクロチップを、人工衛星にリンクさせ、
地上のスーパーコンピューターで制御していくというものです。
この技術は、すでに実用化の域に達しているようです。

(何十年も前から研究が続けられ、その間に漏れ出てくる情報、 又、その間に目ざましい進化を遂げている
 スーパーコンピューター、そしてハイテク機器・・・それらを鑑みれば、この技術は「実用化の域」に達し
 ているとの結論が妥当です。)


しかし、当局が、その技術が確立されていると認めることはありません。
このテクノロジーには、人権侵害の要素が多く含まれていますし、実験段階での被験者の人権蹂躙は明白です。

秘密裏に進められてきた研究の全容を公開すれば、さまざまな問題が噴出します。
今、このテクノロジーの存在を、公けに認めるわけにはいかないのです。

しかし、漏れ出ていく情報は防げません。インターネット上には、その情報が出回っています。
それでも尚、あくまでも空虚な否定を続けるしかないのです。
前回書いた「逆情報」ー というわけです


D様 ー 。
私は、このようなテクノロジーの情報に接すると、さらに疑問が生じてきます。
こような技術を開発する機関についてです。
特定の研究機関の他に、さまざまな企業が協力していることは想像に難くありません。

このようなハイテク分野の研究開発には、確かに企業の協力が不可欠です。
それは、一体どの企業なのでしょうか?


先日、私はこの組織犯罪の被害者で「人生いろいろあるけれど納得できない事ばかり」
ーというブログを運営されているyukidarumaさんから、あるサイトを教えていただきました。

そこには、ある大企業を告発する内容が書かれていました。
その内容は、この組織犯罪と通じるものがあり、私は興味を惹かれました。

それは9年前に、掲示板の「阿修羅」に書かれた記事です。
「電磁波によるパソコンや人への悪戯」と題されたその内容は、大手電機メーカーの○芝を告発していました。

彼は、この○芝が「電波応用技術」を開発していると訴えています。
この「電波応用技術」で以下のことが可能になると書かれています。

①家の中、ビルの中、電車、地下鉄、車、エレベーターの中などの監視盗聴。
②人の生理現象をコントロール。痛み、痒み、心肺機能、食欲、尿意・便意などの制御。
 呼吸停止にすることも可能。
③脳から直接、声を聞かせること。(音声送信)
※被験者にとってはテレパシーのように感じる。
④電気製品の制御、破壊。
 ※電子機器のスイッチON/OFF、入出力の回路の制御。
 ※パソコンのマウスをロックさせることや、画面の背景を変える事など。
⑤人の記憶を読むこと。人を無意識下で動かす。(つまり科学的に起こす催眠)
 ※思考の解析

そして記事には、
「これらはオペレータールームからの制御で、遠隔地から電波を照射することによる現象です。
 現象は、その軌跡上では起きずに、終点だけで起きます。つまり、混雑した中で、誰か一人だけに作用させることが 出来るのです」 ー との内容が書かれています。


さらに ー 、
「衛星、あるいは地上から、電波が照射されているに違いありません。
仮に衛星からなら、NASDAの衛星を、メーカー(○芝)という特権を悪用して秘密裏に使用しているのです。
時期的に見ても、用途的に見ても、それはCOMETなのではないかと思います。
ETS-8にも強い懸念を抱いて います。」
ー とも書いています。

この筆者は、この分野の知識が豊富な方のようで、該当の人工衛星まで推測しています。

彼は、○芝がこの技術開発において、重大な人権侵害をしていると訴えているのでした。
彼自身が、この「電波応用技術」により被害を受けていると・・・。

上記の告発内容は、私が前回書いた脳内のマイクロチップにより、引き起こせる現象とほぼ同じです。
システムも同じことを言っているのだと思います。

被害の詳細な内容は書かれていないのですが、垣間見える被害は、組織犯罪の被害内容と重なります。

記事には、言葉足らずの面があり、主張の根拠は示されていません。
ですから、内容が全て真実であるとの、拙速な断定はもちろん出来ません。
しかし、その告発内容からは切実さが伝わって来ます。


D様 ー 。
このようなハイテク分野の研究開発は、現在、目まぐるしい進化を続けています。
企業同士しのぎを削っているものもあるし、官民の協力体制で開発しているものあります。

確かなことは、この筆者が言うようなテクノロジーの研究には、被験者が必要であるということ・・・。
しかし、プライバシーの最深部とも言える脳内が暴露される実験に、
被験者になることを承諾する人がいるでしょうか?

それは密やかに行なわれている・・・と考えるのが妥当です。

集団ストーカーと呼ばれる組織犯罪にも、多くの企業が協力していると考えらています。
被害の内容を鑑みれば、自然にその結論が導かれます。

たとえば、パソコンの不具合を訴える被害者は多いのですが、これはテンペスト(電磁波盗聴)の技術が応用されていることが考えられます。

また思考が透視されていると感じる被害者も少なくありません。
さらに、音声送信・・・被害者だけに向けられた音声の発信です。

それは、幻聴、幻覚、有り得ないこと・・・とされて来ました。
しかし、現代のテクノロジーをもってすれば、「有り得ないこと」ではないのです。

被害者を統合失調症として、隠ぺいされ来た犯罪 ー。
誰が・・何の為に?・・・という被害者に突きつけられて来た問い ー 。
その答えの一つが「被験者」というキーワードの中に見えています。




次に、D様 ー 。
前回、予告した内容に入ります。


それは、4月7日の午後3時頃のことでした・・・。

私は、郵便局に行く用事ができました。
郵便局は、飼犬パルとの散歩コースから、少しそれたところにあります。

「パルを散歩をさせながら、行って来る。」
私は、居間にいた夫に言いました。

出かける仕度を終えて、外に出たのは3時15分頃 ー 。
私は自宅を出て、事務所の前に繋いであるパルの方に歩いて行きました。

パルが私の視界に入る前 ー 。
敷地内に二人の女性の姿が見えました。
道路の方に向かっている後ろ姿です。

「誰だろう?」

私は、歩を速めました。
二人の女性は、こちらの気配に気付いたようでした。
そして、振り向きました。

中年の小柄な女性たちでした。
あの、どなたでしょうか?・・・私は、口を開きかけました。

「犬は、今、あっちの方に行ったよ。」

私が声をかける前に、一人の方が言いました。
そして、通りの南方向を指差したのです。

「エッ?」
私は、慌てました。

急いで、道路際に出て、その女性が指差す方向を見ました。
3,40メートル先に、パルの姿が見えました。
「あんなところに・・・。」
私は、大声で名前を呼びながら、パルの方に走り出しました。

パルは、私の声に気付いたようですが、どんどん離れて行きます。
つかの間の自由・・・「捕まえないで」とでも言うように ー 。

パルは、突き当たりの角を曲がりました。姿が見えなくなりました。
もう、私の足で捕まえることは無理でした。車で追いかける他はありません。

私は歩いて家の方に戻りました。
二人の女性の姿は、もうありませんでした。
女性が指差す方を見て走り出し、戻るまではほんの1~2分のことです。

私は、通りの北側の方向や、はす向かいの病院の駐車場に視線を向けてみました。
しかし、その姿を捉えることは出来ませんでした。

あの、二人の中年女性は誰だったのだろう?
何故、うちの敷地内にいたのだろう・・?

私の脳裏に幾つかの疑問が湧いてきました。
何か、不可解・・・。

「犬はあっちの方に行ったよ。」・・・一人はそう言いました。
彼女たちは、パルが逃げるところを見たのです。

私は、女性の言葉に慌て、追いかけることだけに気を取られました。
「まず、あの二人に状況を訊くべきだった・・・。」

私は、パルを繋いでおいたロープを見ました。
それは、地面の上に不規則な3重の楕円を描いていました。
ロープの先を見ると、首輪に繋ぐ止め具は付いています。
パルが強く引っ張ったので、止め具が壊れたとか、ロープが切れた ー という痕跡ではありませんでした。

誰かが外した ー それ以外は考えられませんでした。
誰が・・・?
あの二人の女性は誰・・・?

私の頭の中に、様々な疑問やキーワードが渦巻きました。
パルは何故、吠えなかったのだろう?

パルは、知らない人が来ると、必ず吠えます。
その声は、自宅に居ても聞こえるのですが・・・パルは、吠えませんでした。

あの二人の女性は、吠えられなかった・・・。

そして、私の顔を見たとたんに、犬が行った方を指差して言った言葉 ー 。
「犬はあっちの方に行ったよ」
まるで、私が犬の散歩することを、知っていたかのようです。

混乱する私の頭の中に、4日前の出来事が浮かんで来ました。


その4日前のこと ー 。
昼、近くのことでした・・・。

私は、居間のサッシ戸を開けようとしました。
すると、東南の隣家の境界あたりに、何か落ちているのが見えました。

目を凝らすと四角形の空き缶でした。
朝、雨戸を開ける時は気付かなかった・・・。

私は、そこに置いてあるサンダルを履いて外に出ました。
見ると、「サバ塩焼き」と書かれていました。
見覚えのないものでした・・・。

朝、雨戸を開けた時は見過ごしたのだろうか・・・?
私は、拾わずにそのままにして置きました。
夫に訊いてみようと思ったのです。

夫は、間もなく外出から帰って来ました。

「これは、朝はなかったぞ。」
夫は、自分はそこを通ったのだから、間違いないと言うのです。
じゃ、いつ・・・?

その日の午前中、私は家中に掃除機をかけていました。
広くはない家ですが、奥の方にいれば、そのあたりに人が来たとしても気付きません。

夫が出かけたのは午前9時頃 ー 。
そして、私がそれを見つけたのは11時半頃でした。
その間に、缶は捨てられたことになります。

自宅の奥まったところですがら、道路から投げ入れられる距離ではありません。
20メートル位はあります。

また我が家は、地形に合わせて設計された関係で、道路側から見ると軽い「く」の字形になっています。
その観点からも、この場所に、缶を投げ入れることはまず不可能です。

投げ入れることが可能なのは、隣のアパート、南東のC家、東側のO家の3軒ですが、
勿論、このうちの1軒だとの断定は出来ません。
ほかに考えられるのは、誰かが、下宿棟の北側から敷地内に侵入し、ここに捨てたということです。

この缶詰は、犬に与えたのではないかと・・・私は漠然とそう思いました。
しかし、時間帯が不可解でした・・・なぜ、こんな時間に・・?


更に、その翌朝 ー 。
庭に出た夫が、私を呼びながら何かを指差しています。
何かが落ちていました・・・。

「なあにそれ?」
サバの空き缶・・・昨日と全く同じものでした。

今度は、東の隣家との境にある、ブロック塀のすぐ下にありました。
隣から、投げ入れたにしては不自然な位置です。
真上から塀に沿って落とさないことには、その位置にはないはずです。

「昨日の夜、誰かがそこに捨てたのよ。そうとしか考えられない。」
いつもなら、何か理屈をつけて反論する夫ですが、珍しく黙っていました。

その位置は、道路側からは死角になるところです。
夜間であれば、人の目に触れることは全くないと言ってもいいでしょう。


D様 ー 。
実は、不可解な空き缶は、これが初めてではないのです。

私の頭に浮かんだ4年前のある光景・・・。

その日 ー 。
私は、洗濯物を干し終え、裏から事務所の方に歩いて行きました。
すると、事務所前に誰かがいるのが見えました。
パルにエサをやっているようでした。

誰かしら・・・?
私は近づいて行きました。
その男は、私が歩いて行くのに気付いたようでした。

その瞬間、男は道路の方にきびすを返し、走り出したのです。
アレッ・・・私は、あっ気にとられました。
そして、小走りに道路の方に向かいました。

道路に出て、男が行った方向を見ました。
通りは一直線ですから、遠くまで見渡せます。しかし、その姿はありません。
病院の駐車場の方に視線を転じましたが、そこにも姿はありませんでした。

不思議でした・・・。
どんなに俊足でも、通りの行き当たり行くことは不可能です。
病院の駐車場にしてもそうです。

どこに行ってしまったの・・・?
私は、その逃げ足の速さに驚きました。


男が居たところに戻ると、パルが口を動かしています。
地面に犬用のビーフジャーキーが落ちていました。

犬にエサを与えていたのであれば、逃げることはないはずです。
家の人に挨拶して、犬の頭を撫でていればいいことです。

あの男は何故、逃げたのだろう・・・?

当時、私はこの組織犯罪の被害者だとの、認識はありませんでした。
だから、不可解さだけが残りました。


しかし、今は分かります。
この組織犯罪者たちにとって、犬の存在は邪魔なのです。
昼夜を問わず、様々な加害行為を行なうのですから、吠える犬はその支障となります。
手なずける為には、エサを与えることが有効なのは、言うまでもありません。

あの日、家の敷地内には車がありませんでした。
1台は夫が乗って行き、もう1台は修理に出していたのです。

いつもある2台の車がない・・・。
男は、家が留守だと思ったと推測されます。
留守のはずの家に人がいた ー 男は慌てて逃げたのでした。

あれは、この組織犯罪がエスカレートしていく前兆だった・・・そう思います。


さらに、その後 ー 。
犬小屋の近くに、空き缶が見つかるようになりました。
やはりサバ缶とか、サンマ缶などの丸い空き缶です。
誰かが、エサをやっているのは明らかでした。

私は、犬小屋の周辺に落ちている空き缶を見るたびに、拾い上げて小屋の傍に集めて置きました。
それが10個位になって以後、缶が落ちていることはなくなりました。
約1ヶ月間位のことでした・・・。



さてD様 ー 。
パルは誰が放したと思われますか?
パルが吠えない・・・つまり、パルが慣れている誰かであることは確かです。

それが誰であるにせよ、無断で敷地内に入り込み、その家の飼犬を放すなどという行為は異常だと言えます。
一体、何が目的なのでしょう?  嫌がらせ以外には考えられません。
そして、私たちに対し、その嫌がらせをする理由は何・・・?

常識の範囲内で考えれば、理由についての疑問が生じます。
しかし、この組織犯罪の被害者においては、「また・・」の一言しかありません。


犬を放された・・・警察に通報するほどのことではないかも知れません。
でも、私はあえて通報しておこうと思いました。

私が今までに受けてきた被害は、実証が難しいものばかりでした。
しかし、今回は、誰かの違法行為であることが明白です。

私は、警察署に電話をしました。

間もなく、警ら中のパトカーがやって来ました。
しかし、やって来た警察官たちは・・・。


D様ー。
この続きを次回に書きたいと思います。


この寒さはもう少し続くようです。
ご自愛下さいますよう ー 。


                                 2010.4.15    
                                       万 留 子


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(46)

D 様



午前中、空を覆っていた雲が、今、僅かに隙間を見せ始めました。
そこから柔らかな陽が漏れて、この町に注いでいます。
でも、この陽射しは束の間でしかない・・・雲の動きがそう言ってます。

冬から、そのまま花冷えの季節に入ってしまったような日々 ー 。
桜は、開花する時を待ちわびているでしょうに・・・。




さて、D様
早速ですが ー 。


私の記憶の中に忘れ得ない「目」があります。
つまり、自分に向けられた視線です。

今、脳裏に浮かぶだけも数場面・・・
それは、この数年間に集中しています。

今日はまず、そのひとつに付いて書きたいと思います。


それは、一昨年の秋のこと・・・。
その頃の私は、いい知れぬ不安と焦燥に翻弄されていました。

身辺に頻発する不可解な現象・・・それは、超常現象でもなければ、「神経症」によるものでもありませんでした。
誰かがする犯罪行為 ー 私にはその確信がありました。
しかし、その「誰か」を特定するには至らず、焦燥の中にいたのでした。

インターネット上には、この組織犯罪の情報が溢れていました。
しかし、何が真実で、何がまやかしなのか ー 私は摑みかねていたのです。

確かなことは、全国に及ぶ被害者たちの切実な声・・・。
被害者たちは、「言葉」の中でもがいていました。

被害内容を、的確に表現することの難しさ・・・言葉の隙間から、逃げ出してしまう事実・・・。
この犯罪には、被害を語れば語るほど、「精神疾患者」を疑われてしまう「罠」が仕掛けられているのでした。
第三者の理解を得ることは至難のことでした。

私は、この犯罪の卑劣さ、そして悪らつさに激しい怒りを感じつつ、被害を訴えるすべを模索していたのです。


そんな日々のある夕方・・。
わたしは、飼犬のパルを連れて散歩に出ました。

何も変わらないいつものコース・・・。
脳裏を覆う憂うつ感・・・。
川原沿いの道には誰もいず、私とパルだけがトボトボと歩いていました。

やがて、私はパルを放しました。誰もいない時はいつもそうするのです。
パルは、川原の方に勢い良く走り下りて行きました。

私はその様子を見ながら、土手沿いの道を歩いていました。
パルは勝手に動き回っているようでも、目の端で私の姿を捉えています。
私の歩調に合わせて付いて来るのでした。

私は橋の方へと続くその道を、ゆっくりと歩き続けました。
あと少しで橋のたもと・・・左折すると橋を渡ることになります。

いつもその橋を渡ります。
川の向かい側に行くのです。
そして、その土手沿いを反対方向に戻るのが、お決まりのコースでした。

あと10メートル・・・。
パルは川原で動き回っていました。
私は、再びリードに繋いでから橋を渡るつもりでした。
そして、パルの名を呼ぼうとしました・・・。

その時 ー 。
交差している道の右手の方から、若い男が歩いて来ました。
その姿は突然現れました・・・。

(私が歩いていた道の右側には、住宅が建っていますので、交差する道路の右手の方は死角になるのです。)

男は、首を右左に動かしなが、何かを探しているような様子です。
一瞬、私と視線が合いました・・・。

その瞬間 ー 。
私は激しい恐怖に襲われました。
それは全身の血が、瞬時に凍りついたような感覚 ー 。

その目は、異様でした。
どんよりとして、虚ろ・・・にも関わらず、ギラギラとした光を放っています。
それが、何かを探し、四方八方に動いていたのでした・・・。

その目は、恐怖に凍りついた私を捉え、瞬時に通り過ぎて行きました・・・。
男は、何かに操られているかのように、必死で何かを探しています。
その手には、何か棒状のものを持っていました。

私は、本能的に身の危険を感じました。
そのギラついた視線は、また私に戻って来る ー そう感じたのです。

私はとっさに、川原への石段を下り始めました。
男の視界から消えなければ・・・早く・・早く・・・。
私は必死でした。

石段を下りきり、私はそこで身をかがめました。
そして、橋の方を伺うと・・・幸い男は橋を渡り始めていました。
あたりに視線を這わしながら、同じ素振りで歩いています。

鉢合わせは、すんでのところで回避されました・・・。

私は呆然としながらも、立ち上がり、また上に行ってみました。
男の後姿が見えました。

橋を渡りきったところにホームセンターがあります。
男は、そこの駐車場の方にゆっくりと向かっていました・・・。

男が正気を失っているのは明らかでした。

私は、急いでパルを呼びリードに繋ぎました。
そして橋を渡らずに、そのまま来た道を引き返しました。

胸の動悸が大きくなっています・・。

あの異様な目 ー それは、どんよりした光を放ちながら、何かを探していた・・・。
手に持っていたのは何だろう?
私たちは、あと数秒のタイミングで鉢合わせをしたはず・・・。

私の動悸は、家に着いてもまだ治まりませんでした。


D様 ー 。
私の脳裏には、今でもあの時の「目」が焼き付いています。
そして、ある疑念が拭いきれないのです。
あれは偶然だったのだろうかと・・・。

あの時、私は土手の上の道を、一定の歩調で歩いていました。
そして、あの男は交差する道を、右手から歩いて来ました。
そして、鉢合わせ・・・回避できたのは、幸運だったとしか言いようがありません。

あの男は何を探していたのだろう・・・手に棒状のものを持って ー 。

男はホームセンターの駐車場に、ゆっくりと向かって行きました。
その後、どうなったのか・・・。
誰が見ても、男が正気ではないことが分かったはずです。
誰かの通報で保護されたのではないか ー 私はそう推測しています。


D様 ー 。
脳科学は、私たちの想像以上の域に達しているようです。
(「私たち」と表記するのは誤りかも知れません。「私」と言うべきでしょうか ー 。)

先日、NHKのニュースでー。
脳を、特殊な機器で観察すれば、躁鬱病や,統合失調症の違いが分かると報じていました。

一説によれば、統合失調症の誤診率は90%以上に及ぶとか・・・。
報じていた機器の仕組みは、私が理解できるレベルを超えていますが、今まで、医師の判断に任されていた病名を、裏付けする機器が登場したことになります。

このようなハイテク機器の進化は、医療分野に限らず、様々な分野において、目まぐるしい進化を続けているようです。


しかし、D様 ー 。
私はこのような機器は、今に完成されたものではなく、とっくに開発されていたのではないか ー との推測をしています。このような機器の存在が公表された時には、更に進歩した機器が、すでに開発されていると・・・。


私は最近、インターネット上で「逆情報」という言葉を知りました。その内容は ー 。

「逆情報 」  誤報とは逆に、何らかの意図をもつ誤った情報。

 具体例: ①すべて既存のテクノロジーであるにも関わらず、存在しないもの、もしく
       は、将来的に開発されるテクノロジーだとする情報。

      ②ターゲットのアクセスする掲示板上で意図的に流布される情報。
       MK犯罪の被害者を精神病者とするものが多い。

      ③被害者の周囲の人間に対して、吹き込まれる被害者に纏わる否定的な内容
       の情報。

      ※この「MK犯罪」は、「組織犯罪」と言い換えても良いと思います。


SF映画の世界でしか、有り得ないとされている技術が、実際は、密かに実用化されていることもある ー と言うことです。


例えば、脳内に埋め込むマイクロチップ ー 。
以下はあるサイトの情報を要約したものです。

1980年。「情報社会の父」と呼ばれるヨネジ・マスダは、
「私たちのリバティーが、一般の人々に知られていないサイバネティック・テクノロジーによって、
オーウェル的なスタイルの脅威にさらされている」ー という懸念を主張しました。

このテクノロジーは、脳内に埋め込むマイクロチップを、人工衛星にリンクさせるというものです。
それは、地上の基地にある「スーパーコンピューター」によって制御されます。

チップを埋め込んだ人間は、どこに行っても、追跡することが可能となります。
彼らの脳の機能は、スーパーコンピューターを介して、遠隔地からモニターすることが出来ます。
また、その周波数を変えることによって、様々な変化に対応させることが出来ると言います。

この機密実験のモルモットには、「囚人」「兵士」「精神病患者」「ハンディキャップをもつ子供」「聾唖者」「盲人」「同姓愛者」「独身女性」「年配者」「小学生 」ー そして、実験者が「マージナ(類似者)」であると認めた、あらゆる集団から選ばれます。

これは、つまり全ての人がその対象になるということです。

脳内に埋め込むといっても、大掛かりな外科手術は不要で、注射器で脳内に挿入することが可能な段階になっています。チップの大きさは、5マイクロmm(髪の毛は、50マイクロmm)と言いますから、ごく微小です 。

埋め込まれた本人が、気付かないということも有り得るのです・・・。


D様 ー 。
これらのテクノロジーは、とっくに開発され、実用の段階に入っています。
あなたは、とっくに御存知だったかも知れませんが ー 。

しかし、社会一般には「逆情報」・・・つまり「そんな技術は、存在してない」とされています。
ほとんどの人が、知らないのです。

マイクロチップが、視覚神経に挿入されれば、それを埋め込まれた人の経験 ー 「嗅いだもの」「見たもの」「聞いたもの」ー の神経インパルスを、脳から抽出することが可能です。

この神経インパルスは転送され、コンピュターに保存されれば、その体験を再現させることが出来ます。
マイクロチップを通して、その人の脳の中に送り返すことが可能なのです。

D様 ー 。
私は、以前の手紙に「玉子焼きの匂い」について書いたことがありました。
匂うはずもない時間、場所、状況・・・不思議でした。

「この匂いは何故・・・? どこから・・・?」
あの夜、私は、その匂いを不可解に感じながらも、やがて眠りに入っていったのです。

D様、私は今、ある疑念に捉われています。
マイクロチップの挿入・・・それが「疑念」であることを願わずにはいられません。


更に、このRMS(遠隔モニタリングシステム)は、人に幻覚を見せることも、頭の中で音声を聞かせることも
出来ます。

「幻聴」や「幻覚」は科学的に作り出せるのです。

また、電磁気的な刺激は、人の脳波を変えることが可能で、筋肉の活動に影響を与えることが出来ます。
拷問のような、筋肉の痛みを引き起こすとも可能だと言います。

この組織犯罪の被害者は、「思考盗聴」や「音声送信」の被害を訴える人が多いのですが、
それは「統合失調症」と診断される根拠とされて来ました。

しかし、そんな症状を作り出す技術は、とっくに開発されていたのでした。

精神異常者の妄想・・・その言葉で隠ぺいされて来た犯罪は、今、その覆いが剥がされようとしています。
その醜い姿が、さらされる日はそう遠くないはずです。


一昨年の秋 ー 。
散歩時に出会ったあの男は、何かに操られているような感じがしました。
本人も気付かぬうちのチップの挿入・・・有り得ないことではありません。

例えば、ジョン・レノンを暗殺した犯人は、「神の声を聞いた」と言ってます。
それは、彼の脳が自ら発した「幻聴」なのか、否か・・・私には知る由もありません。
しかし、このテクノロジーをもってすれば、彼の脳内に「神の声」を送信することが、簡単にできるのです。


D様 ー 。
上記した情報は、前回予告した「ある大企業を告発する記事」から検索を続けた結果、得ることができました。
でも、肝心のその記事については、書くスペースが足りなくなってしまいました。
次回に書かせていただくことをお許し下さい。

また次回は、昨日(4月7日)起きた、不可解な出来事も併せて書きたいと思います。

不可解な出来事 ー 私は、その件を警察に通報しました。
しかし、やって来た警官は・・・。



D様、その地の桜はいかがでしょうか?
開花を待ちわびる ー そんな日々もまたいいのかも知れません。
ご自愛下さいますよう ー 。



                                  2010.4.8
                                       万 留 子





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(45)

D 様



今日もこの地には、まばゆい陽光が届きません。
春はまだくすんだ色のままです。
立ち止まったり、道草したり・・・季節は気まぐれに歩を進めます。

それでも、昨日までこの地を覆っていた冷気には、暖かさが加わりました。
爛漫という言葉が似合う春は、もうそこに来ているはずです。
桜は北への歩を速めることでしょう・・・。



D様 ー 。
私は43通目の手紙に、隣のアパートのことを書きました。
4ヶ月もの間、点けっぱなしになっている電灯のことです。

一階の東から2番目の部屋 ー 。
真っ暗な中、オレンジ色に染まり続ける小さな窓ガラス・・・。
それは、日中も消えることがありません。
それが我が家の居間から見えるのです。

そう書いてから、一週間が経った日の夜 ー 。
雨戸を閉めようとして、ふと、その部屋の方を見ると・・・。
明かりが消えていました・・・4ヶ月ぶりに電灯が消されていたのです。

部屋の主は、電灯が付けっぱなしであることに、なんと4ヶ月ぶりに気付いたのでした!

そして、この部屋の灯りが消えると同時に、一階通路の蛍光灯が点くようになりました。
今まで、夜は真っ暗だったところが明るくなったのです。
暗く陰気なアパートは、イメージが少し変わりました。


D様。
急にどうしたのでしょう?
私がブログ上で書いてから間もなくの変化です・・・偶然とは思えません。

このアパートは、私がブログ上で公表している地域を調べれば、特定することは可能だと思います。
不可解に灯り続ける電灯・・・真偽を確かめる人がいないとも限りません。

その誰しもが、オレンジ色に灯り続ける電灯を見ることになります。
確かに点いている・・・なぜ四六時中、点けておくのだろう?

この組織犯罪の手口のひとつが、衆目にさらされることになります。
加害行為を続ける上では、不都合なことには違いありません。

そんなブログに書いてあることは嘘ですよ・・ここは、どこにでもある普通のアパート・・・。
ほら、電灯も点けっ放しではありません ー という訳です。

そう言えば、東端においてあった持主不明の梯子も、4ヶ月ぶりに片付けられました。

不審がられぬよう、取り合えず外観を取り繕ったようです・・・。




さて、前回の続きを書かせて頂きます。

一昨年の5月半ば頃 ー 。
突然、Rが事務所を訪ねて来ました・・・女性連れでした。
敷地内に入ってきた車は、その女性が運転して来たのです。

「ちょっと近くまで来たので寄ってみました。」

車からは、Rだけが降りて来ました。
女性は車の中で待っているようです・・・。

Rは、特に用事があるという訳ではないようでした。

私は、事務所に入ってきたRにお茶を出すと、仕事のふりをしてパソコンに向かいました。
同席するのが嫌だったのです。

夫は、Rに対しては警戒心を持つようになっていましたが、来る者は拒まずという人で、来れば雑談の相手くらいはします。

そもそも夫は、「この世に自分を騙す人間などいない」と思っているようで、人を疑うことをしません。
騙された後も、まだ、相手の言い訳を鵜呑みにする人なのです。

もう高齢と言われる歳になっていますから、その性格が直ることはないと思っています。
Rには、何度も苦い思いをさせられているのですが・・・。

夫とRは、雑談を始めました・・・。

「Eさんは、Rさんに殺されたって聞いたけど・・・。」
夫にしては、冗談めかした精一杯の皮肉だったのでしょう。

しかし、Rは動じませんでした。
「関係ないですよ。大分前からノイローゼだったんですよ。何を言ってるんですか。」
話は、あっけなく終わってしまいました。

そしてまた、取り留めのない雑談・・・。
昼近くになり ー 。

「食事に行きましょう。旨いランチを出す店を見つけたんですよ。」
Rが言いました。

夫は、今までに何度か、Rと昼食に行ったことがありました。
行くのは大抵、歩いても行ける近くの店です。
私が、一緒に行くことはまずありません。

「ホントに旨いんですよ。たまにご馳走させて下さい。」
夫は、付き合う気になったようでした。

私は、いつもの通り、留守番・・・のつもりでした。
家を留守にしたくなかったのです。

その頃、私の身辺には不審な事が起き続けていました。
留守の間に、家中が異様な湿気に襲われていたのは、その少し前のことです。
晴れた日の異様な湿気・・・・自然には起こり得ない現象でした。

身辺に、何か悪意がうごめいているような漠然とした不安・・・。
私は、なるべく家を留守にしないようにしていました。


その日 ー 。
Rは私にも声をかけてきました。
「奥さんも、一緒に行きましょうよ。」

いつものように、私が断ることを前提としての誘い・・・。
以心伝心 ー Rが、私に好意をもっていることは有り得ません。
だから私は、その日も断りました。

「私は、まだお腹が空いてないし・・・3人で行ってらっしゃいよ。」
話はそれで終わるはずでした・・・。

しかし ー 。
「たまにいいじゃないですか。こっちも女の人が一緒だし・・・行きましょうよ。」
Rは更に誘ってきました・・・。

「でも、やらなきゃならないこともあるしね。」
「天気もいいし、ちょっとだけだから、行ってみましょうよ」
その日のRは、なぜか執拗でした。

「そうだな・・女の人も来ていることだし、一緒に来たらどうだ?」
夫も仕方なく口添えをするのでした。

結局、私も行くことになりました。
小一時間のことだし・・・いいか・・。
私は、そう自分を納得させました。

敷地内に停めてあった車に、3人が乗り込みました。
運転席で待っていた女性が、そのまま車を発進させました。

ランチの旨い店・・・。
この町の飲食店の数など知れたものです。私の頭の中に、数件の店の名が浮かびました。

でも、特に美味しいランチ・・・そんな所あったっけ・・・?

車は、国道6号線を南に向かっていました。
途中のある店をすべて素通りし、やがてY町を通りぬけました。
エッ・・・Y町の店じゃないの・・・?

Rは、愚にもつかぬ事を、一人で話し続けていました。
夫は、その話に引き込まれています。

Rは話術に長けているのです。
大抵の人は、その話に引き込まれていきます・・・。


車は、いつの間にか、隣町も通り過ぎてI市に入っていました。

「Rさん、どこまで行くの? ずいぶん遠いみたいだけど・・・。」
私は、Rの話に割り込んで、訊いてみました。

「間もなくですよ。もう少し・・・。」
Rはそう言うなり、また、元の話に戻るのでした。

結局、車は40分以上も走り続けました。
そして着いたのは、I市の郊外にある海辺のレストラン ー 。
「カレー専門の店なんですよ。ランチもやってて、これが美味いんですよ。」


私たちは車を降り、店に入ろうとしました。
入口のドアノブに、小さな看板・・・「CLOSE」と書かれていました。
そして小さく「水曜定休日」の文字 ー 。

「アレ・・・今日は休みかぁ・・・。」

何てことだろう・・・。
Rが定休日の確認もしていなかったとは ー 。
私は、一緒に来たことを後悔しました。

それにしても、これが、わざわざ遠くから来るほどの店・・・?
店を見ただけで味が分かる ー とは言いませんが、真摯な商売をしている店は、その店構えにも、どことなく
「ひたむき」さが表われているように思うのです。

定休日のせいばかりとも思えない、うら寂れた雰囲気・・・。

結局、私たちは、すぐ隣の洋食屋に入りました。
ありきたりのメニュー・・・平凡な味・・・。
私たちは、そこで一時間ほどを過ごしました。


帰宅したのは、出かけてから3時間が経過した頃でした。
私と夫が車から降りると、Rたちは、そのまま帰って行きました。

いつもは出迎えるパルは、小屋にこもったまま・・・。
私は少し気になりましたが、声を掛けることはありませんでした。


その日の夕食の支度をしている時 ー 。
私は、水道の蛇口が,妙に硬いことに気付きました。
いつもの感覚と違うのです・・・妙にギクシャクします。

蛇口はレバー式で、上下左右に動かして水と湯の調整をします。
いつも使っていますから、その感覚は手に馴染んでいます。

急にどうしたのだろう・・・?
私は不審に思いながらも、原因の追究はしませんでした。


その夜 ー 。
夫は、いつものように早々と就寝しました。

テレビを消した静かな居間で、私は新聞を読んでいました。
なぜか活字に集中できません。
何か通常とは違う感覚・・・何だろう・・・?

私は耳を澄ましました。
耳の内部に突き刺さるような耳障りな音・・・。

私は立ち上がり、キッチンの方に行ってみました。
冷蔵庫でした・・・モーターの音にキーンとした金属音が混じっています。

こんな音はしてなかったはず・・・。
いつから・・・?

それは、たしかに冷蔵庫のモーター音だと思うのですが、金属音はどこからか反射して来るような異質な音なのです。電子音にも似た・・・。

古い冷蔵庫ですから、モーターの音が大きくなっても不思議はないのですが、今まではなかった音でした・・・。


そして、翌朝・・・。
私は洗濯を始めました。
すると、洗濯機が妙な音を立てるのです。
水槽が回るたびに、ギギーッと気に障る音がします。

急にどうしたのだろう・・・。
私は、何かが引っ掛かっているのかと思い、水槽の中を覗き込んだりしましたが、
原因は分かりませんでした。

この洗濯機は、以前使っていたものが、突然、動かなくなり、ある人から頂いたものです。
以前のものも、順調に動いていたのに突然の故障でした・・・。

その時は、電気屋さんを呼び調べてもらったのですが、原因は分かりませんでした。
結局、買い換えることになったのですが ー 。

たまたまHが来て・・・ 。
(Hについては以前も書きましたが、以前、我が家の貸家に入っていた男です。)

Hは、「自分は洗濯機を3台もっている」と言うのです。
それを上げるから、買う必要はないと ー 。
そして、Hは洗濯機を運んで来ました。

「新品同様」ー とのふれ込みでしたが、大分年数が経っているものでした。
・・・取り合えず使うことになりました。

使ってみると、調子よく動きます。
古くて見栄えは良くないのですが、何の問題もなく動いていました。


それが急に、水槽が回転するたびにギギーッという耳障りな音・・・。
その日以来、妙な音を立てるようになったのです。

そして、数ヵ月後には脱水が作動しなくなりました・・・。

全自動の洗濯機ですから、一度スイッチを入れれば、最後の脱水までの工程はコンピューターがしてくれます。
それが、ひとつの工程が終わるごとに「ピーッ」という電子音が鳴るのです。脱水が作動しません。

私は手で、すすぎをインプットします。
その作業を、洗濯のたびに5~6回しなければなりません。
1回終わるごとにピーッと鳴り響く電子音・・・。
そのたびに洗濯機のところまで行って、操作ボタンを押し、最後は手絞り・・・。

買い換えようとも思いましたが、また、故障で振り回されるかも知れない・・・そんな懸念があり、
現在もそのまま使っています。この2、3年の間に、電化製品の故障は有り得ない頻度で起きているのです。


さて、この洗濯機の「ピーッ」という電子音ですが、不可解な鳴り方をします。

不可解なのは、その間隔 ー 。
3分位で、再度、鳴る時もあるし、10分位の時もあるのです。
そのまま放って置くと、意地になったように、短い間隔で鳴り続けることもあります。
そして、まったく鳴らない時も・・・。

ある日 ー 。
洗濯の途中で、買い物に行ってしまったことがありました。
小1時間ほどで帰宅し、家に入った途端・・・ピーッ・・・。

どこか不自然でした・・・私は、そのまま放って置きました。
しかし、その日はそれっきり鳴ることはなかったのです・・・。

D様 ー 。
ある一定数が鳴ると、それ以上は鳴らなくなる・・・と思われましたか?
そうではありません。上記したように、鳴る間隔は不定期なのです。

1度鳴って、それっきりの時もあるし、まったく鳴らない時もあります。
かと思えば、短い間隔で鳴り続けることもあります、

こんなコンピュターはありません・・・。

この組織犯罪の被害者は、24時間体制で監視にさらされています。
その為の機器は、一般の想像以上に、進化を遂げているようです。
インターネット上でその情報に接することは難しいことではありません・・・。

ターゲットの行動に合わせて、電子音を鳴らすくらいはのことは、ごく初歩的なスキルだと思われます。


D様 ー 。
夫と私が、Rと昼食に出かけた日 ー 。
あの日、Rはなぜ私まで昼食に誘ったのでしょう・・・。
いつになく執拗でした。

そして、帰宅した時・・・。
いつも精一杯に尾を振って出迎えるパルは、小屋にこもったままでした。
寝ているのだろうと、確かめはしなかったのですが ー 思えば、家中が異様な湿気に襲われた日と同様です。
あの日、パルは小屋の中で,異常なほど震えていたのでした。

急にギクシャクとした水道の蛇口・・・。
異様な音を立て始めた冷蔵庫、そして洗濯機・・・。


D様、私は思います。
Rは、あの日、私たちに家を留守にさせる必要があったのではないかと・・・。
あの日、我が家には何かさまざまな細工がなされたのではないか・・・そんな疑念が脳裏から離れないのです。

思えば、Rは私がキーホルダーを失くした日もやって来ていました・・・。


この組織犯罪の協力者は、市井のどこにでもいます。
その多くは、犯罪の全容を知らぬまま、その一端に加担しているのでしょう。
しかし、このRはもっと深いところに関与している・・・そんな気がしてならないのです。



さて、D様 ー 。
先日、私はインターネット上のある記事に興味を惹かれました。
それは、もう9年前に書かれたもので、ある大企業を告発する内容でした・・・。

それを次回に書きたいと思います。



寒暖の差が大きい日が続いています。
健康に御留意下さいますよう ー 。


                                    2010.4.1
                                         万 留 子



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